天理尾根から剣ヶ峰・七滝遊歩道(両神)

date 2012/3/25 晴のち曇時々小雪
コース 日向大谷〜奈良尾沢峠〜天理岳〜前東岳〜剣ヶ峰〜産泰尾根〜七滝遊歩道〜日向大谷
実働 剣ヶ峰までの登り:6h38m、剣ヶ峰からの下り:3h10m、計:9h48m。
概要 奈良尾沢峠から天理尾根縦走、上部は凍結、霧降・養老氷瀑見物。
メンバー すうじい(単独)
使用装備 登山靴、ヘルメット、アイゼン、μ725SW、GPS、杖
不用装備 アイスハンマー
行程 →:山道・踏跡、\\:藪漕ぎ・踏跡無し、**:アイゼン、車:=。
【3月25日】 晴のち曇時々小雪
自宅2:30=花園IC 3:20=4:25日向大谷5:05→\\→5:55奈良尾沢峠6:00→1083.6P 7:35→8:00天理岳8:15→9:40 1306P 10:00→10:30アイゼン装着10:45**11:08 1510P 11:13**前東岳12:15**12:43剣ヶ峰13:10**七滝分岐14:08**14:25養老霧降14:30**15:10赤滝15:20**16:00長井屋沢右岸尾根ベンチ16:10→16:45日向大谷17:25=17:45小鹿野18:10=20:35自宅
記録  '01年11月の天理岳・剣ヶ峰・七滝沢遊歩道、'03年4月の尾ノ内沢道・剣ヶ峰・天理岳、'03年12月の天理岳・剣ヶ峰・尾ノ内沢道以来となる、四度目の天理尾根(天武将尾根)に出掛けた。今回は、日向大谷から奈良尾沢峠に登り、そこから天理尾根の藪岩稜を堪能した。

【3月25日】 晴のち曇時々小雪
 花園ICからR140経由で、皆野から吉田へ向かう。龍勢会館前を経て、トンネル抜ければ小鹿野に出る。日向大谷までの車道は、特に問題は無い。

 日向大谷の駐車場に車を停め、登山ポストに計画書を投入し、奈良尾沢峠へと歩き出す。この道は、廃道化しており、斜面をトラバース気味に斜上する箇所では、倒木に道を塞がれ、踏跡が不明瞭だ。さらに、峠手前のザレ斜面では、広範囲に崩壊しており、歩き難い。

 奈良尾沢峠からは、快適な尾根道となる。次第に尾根が痩せて行き、なるべく稜線を忠実に進む。980M付近で展望が良くなり、左手に辺見岳と腰越尾根が縦一直線に望まれる。腰越尾根の左側には、滝ノ沢核心部の玉簾氷瀑であろうか、白いものが見えている。

 1010M付近に一箇所だけ本格的な岩場があるが、強引に登ったら、その上部で右手から踏跡が登って来た。1030MP辺りでは、この先の天理岳と天理尾根上部が望まれる。右手には、双子山の岩峰が近い。

 1083.6Pを過ぎると、左手に舟窪状地形を見て、天理岳への最後の登りとなる。岩壁を避けて、左側から巻き気味に登れば、最後の岩場に鎖が懸かるが、鎖は必要無さそうだ。

 鎖場を登り切ると、そこは木製の祠のある天理岳南峰である。両神主脈の展望が良い場所なのだが、樹木が生長したためか、枝葉で邪魔されがちだ。小休止後、北峰へと向かう途中から、左手へトラバースする踏跡に入る。初めは急斜面だが、次第に安定した踏跡となり、縦走路を辿る。

 天理岳から先の稜線も、所々岩場が出現する。1090M肩は岩場に突き当たり、少し戻って左手から巻き下り、1080M最低鞍部を過ぎ、1145Pへと登り返す。1150MPスズノ頭手前にある1140M岩峰西面は、ちとややこしい。岩場の凹角を下降するが、倒木が邪魔して結構苦労する。

 1150MPスズノ頭を過ぎると、登りが連続するようになる。樹林の尾根を登って行くと、やがて黒木に覆われた1306Pに至る。ピークの北西端からは、大キギ・小キギが目に入る。踏跡に戻って南面を巻き気味に下降して、1306Pの西コルまで下ると、まるで石垣のような岩稜が出ている。

 1306Pの西コルから1510MPまで、高度差200mの登りが始まる。尾根の高度が上がると、表面の泥や落ち葉の下の斜面は、凍結状態になってきてツルツル滑る。さらに、前半は比較的緩い登りであるが、後半はかなりの急登となる。足の踏ん張りが効かず、ペースが落ちる。何度かつんのめって泥だらけになり、消耗する。

 1440M付近で、雪が続くようになり、雪の下層は氷化しているので、アイゼン装着を強いられる。アイゼンで再びペースが回復し、やがて黒木の森となっている1510MPに到達する。北面の大キギ・小キギを展望しながら、小休止しよう。ここから主脈の前東岳までは、まだ高度差180mが残っている。

 1500Mコルから、痩せ尾根の急登を開始する。1580M肩からは、ほぼ真西へと登る。顕著な露岩帯に出れば、八景岩だ。ここからは、両社のピークを左手に望む。さらに辺見尾根が続く。秩父市街と武甲山方面も望まれる。さらに尾根を登ると、右手に大キギ・小キギが並ぶ。

 1510MPから1時間で、前東岳に至る。そのまま縦走路を辿り、剣ヶ峰を目指す。北j面縦走路には、雪が深い。氷結した鎖場をよじ登り、剣ヶ峰に至ると、本日初めて、登山者たちと出遭う。この時点で午後1時近くになっていたため、辺見岳への縦走は、断念する。雁峠方面に、辛うじて富士山らしき雪の山を見出す。

 休憩の後、アイゼンを装着したまま、両社のピークへと向かう。北面には、まだまだ雪が残る。さすがは、剣ヶ峰へのメインコースだけあって、登って来る登山者とは、結構すれ違う。両社のピークに建つ、御岳神社・両神神社付近も、雪はさほど深くないのだが、登山者に踏み固められて、カチカチに凍結しているため、極めて滑り易い。

 産泰(うぶたい)尾根の鎖場も、踏まれた雪がカチンカチンに氷結しているので、アイゼン無しの登山者たちは、苦労していた。産泰尾根から清滝小屋方面へ鈴ヶ坂を少し下ると、七滝遊歩道が分岐する。産泰尾根を回り込んで、トラバースして行く。やがて、七滝沢源頭部の小尾根を下るが、登って来た天武将尾根(天理尾根上部)が見えている。

 七滝遊歩道を辿ると、やがて七滝沢本流と思しき流れを木橋で渡る。剣ヶ峰から東へ続く、七滝沢本流とツチアナ沢との中間尾根を下る。中間尾根の途中で、養老・霧降滝の看板があり、バンド状を辿って見物に行く。養老滝であろうか、氷瀑なれの果ての氷塊が目に入る。バンド状から少し下った位置からも、見上げてみる。

 養老・霧降滝見物ポイントから遊歩道に戻り、さらに下ると、大岩ゴーロ状に出る。ここから振り返ると、滝框と思われる場所が望まれる。右手の氷瀑が、本流が懸かる滝のようだ。左は、枝沢か。七滝本流ゴーロを右岸へと渡り、斜面をトラバースして尾根を下る。

 再び七滝沢に近付くと、七滝ゴルジュ最上段赤滝入口のベンチがある。ゴルジュの氷瀑は融けてしまっただろうから、見物は止めておくが、ベンチに腰を下ろして休憩しよう。行動食を頬張り、コーヒーとスポーツ飲料を流し込む。

 赤滝入口ベンチを後にして、雪の右岸巻道を下降する。七滝ゴルジュ最下段の白滝も、氷瀑は期待できそうもないのでパス。左岸へ渡ると、道の雪は消える。ここからの左岸道は長い。アイゼンをどこで外そうか、と考えながら、ひたすら歩く。

 長井屋沢右岸尾根を少し下ると、ベンチがある。荷物を下ろして、アイゼンを外そう。上流側を振り返ると、顕著な岩峰が望まれる。このベンチから会所までは、意外と近く、日向大谷からのメインコースに合流する。日向大谷へ向かう途中、雪が降り出した。結構な降り方になり、帰りの道路がちと心配になるほどだった。

GPS軌跡

アルバム

980Mから辺見岳
980Mから両神主脈
980Mから滝ノ沢核心部
980Mから倉沢と辺見岳
1030MPから天理尾根
1030MPから二子山
天理岳直下の鎖場
天理岳南峰から両神主脈
天理岳南峰から両神主脈
1140M岩峰西壁
1140M岩峰西壁
1140M岩峰西壁
1306Pから大キギ
1306Pから西岳新道
鬱蒼とした1306P
1306P西コル
1440M付近
1510MPから大キギ
1510MPから1580MP
1510MPから前東岳
両社のピーク
辺見尾根
八景岩
秩父方面
大キギと小キギ
剣ヶ峰北面縦走路
剣ヶ峰から御座山
剣ヶ峰から奥秩父
両社のピークへ
休憩所跡から剣ヶ峰
御岳神社本社
両神神社本社
産泰尾根凍結箇所
七滝遊歩道へ
天武将尾根
七滝沢源頭部木橋
養老滝
養老滝
養老左壁
養老滝
養老滝下
養老・霧降
霧降滝
滝框
滝框とゴルジュ
長井屋沢右岸から
日向大谷
日向大谷

MR425_ 天理岳・剣ヶ峰・七滝沢遊歩道'01-11

MR469_ 尾ノ内沢道・剣ヶ峰・天理岳'03-04

MR499_ 天理岳・剣ヶ峰・尾ノ内沢道'03-12

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