石空川北沢大滝再訪(南ア)

date 2011/10/14 晴のち曇
コース 精進ヶ滝林道・御座石林道分岐〜地蔵大橋〜取付梯子〜精進ヶ滝右岸大高巻き〜精進ヶ滝上流〜二俣〜北沢大滝下(往復)
実働 往き:4h35m、帰り:3h40m、計:8h15m。
概要 前回同ルートで、5日後に北沢大滝再訪、目印追加と途中滝撮影。
メンバー すうじい(単独)
行程 →:山道・踏跡、:溯行、\\:藪・踏跡不明瞭、=:車
【10月14日】 晴のち曇
自宅3:05=5:40精進ヶ滝林道・御座石林道分岐6:20→地蔵大橋6:45→梯子取付6:55→\\カレ窪7:50\\→下降尾根上部8:10\\花崗岩ルンゼ下部9:15\\9:30二俣下10:0510:40堰堤状8m下トヨナメ下10:5011:30前衛10m下11:4011:50大滝下12:30三段12m上13:1013:50二俣下14:05\\花崗岩ルンゼ下部14:15\\下降尾根上部踏跡15:05→\\カレ窪15:15\\→梯子取付15:50→16:00地蔵大橋16:05→16:30精進ヶ滝林道・御座石林道分岐16:55=21:00自宅
使用装備 軽登山靴、渓流靴、ヘルメット、μ-725SW、E-1、ED12-60mmF2.8-4SWD、ED9-18mmF4-5.6、三脚、アイスハンマー、スリング、GPS
不用装備 カラビナ、LEDヘッドランプ
記録
 5日前に往復した北沢大滝だが、精進ヶ滝右岸大高巻きルートの確認と、途中滝の撮影とを目的に、再訪してきた。

【10月14日】 晴のち曇
 前回同様、韮崎ICで降りて、精進ヶ滝林道に入り、御座石林道終点付近の路肩に駐車する。ここから先の精進ヶ滝林道は、荒れ放題のダートと言うか、廃林道である。所々土砂崩れや倒木を乗り越えながら、30分弱の廃林道歩きで、地蔵大橋に至る。今日は晴れてはいるが、前回に比べ、八ヶ岳も少し霞みがちだ。

 大橋からさらに10分ほどで、精進ヶ滝右岸大高巻道取付の梯子に至る。早速取り付いて、踏跡の濃そうなルートに、すずらんテープで目印して行く。小尾根を越えて、不安定な樹林斜面を登る。この辺り、倒木も多く、踏跡は不明瞭だ。再び顕著な小尾根に乗り、カレ窪への林床笹藪トラバース開始点を探しながら、登って行く。

 今回は、小尾根を少し登り過ぎたらしく、トラバース中に、カレ窪平坦地らしき場所が、下方に見えたので、笹藪斜面を下ることになった。苔生した岩が転がるカレ窪平坦地で、踏跡を確認し、やや登り気味に、笹藪トラバースを続ける。途中、踏跡は不明瞭になるが、一貫してやや登り気味に進めば、再び踏跡は明瞭になり、見覚えのある草付小尾根に出る。

 実際、ここが花崗岩ルンゼ右岸の下降尾根なのであるが、少し倒木藪があるので、明瞭踏跡をそのまま、草付急斜面の二本倒木を潜り、花崗岩ルンゼ直前の樹林帯に入ってから、下降踏跡もどきを辿る。少し下った所から、右手の草付急斜面を下り気味にトラバースして、下降尾根に復帰する。草付小尾根の下降点が判れば、尾根を忠実に下降した方が、早い。

 やはり踏跡は薄いが、それっぽい所を下って行く。やがて右側に急な泥ルンゼの落ちる岩稜となり、レジ袋の目印に従って、木の根岩場上に至る。今回は、2本の立木に、長めのスリングを数本繋いで垂らしておく。さほど苦労せずに、岩場下へと降り立つ。下降開始から1時間強で、花崗岩ルンゼ下部を横断する。

 さらに、石空川右岸の薄い踏跡を、目印しながら辿り、15分で二俣下6m滝下流の砂浜に出る。ここで食事休憩とし、渓流靴に履き替え、軽登山靴はデポしておこう。6m滝を左から越え、二俣で三脚を立てる。

 前回同様、北沢出合ゴルジュの左岸巻きを開始する。途中、南沢出合連瀑を見遣りながら、トラバースに入る。北沢出合滝落口付近の上方通過が、少し緊張を強いられる。行けるところまで進み、岩屑の草付を下降して、容易に沢に降り立つ。

 岩盤に乗り、左岸大岩に着いたワイヤーを利用して、小滑滝を越える。しばらくは、開けた大岩ゴーロを進んで行く。沢が緩やかに左へ曲がり、右へと折れた所で三段12m滝に出くわす。前回同様、左壁の豊富なホールドを利用して、快適に登る。

 左岸から(5:1)ほどの水流のある枝沢が出合い、小滝を懸けている。本流には、落口が一見堰堤に見える堰堤トヨナメ8m滝が懸かる。美しい滝なので、三脚を立てる。左岸のカンテ状に取り付き、左岸台地に乗る。そのまま、左岸踏跡に合流し、落口上の滑床を見遣りながら、左岸台地をショートカットして行く。

 開けた沢の適当な所から、右岸に渡り、続く踏跡を辿る。左岸枝沢に滝を見て、本流には5x10mトヨナメとなる。右岸の薄い踏跡を利用して巻くと、右岸から大岩の転がる1550Mカレ沢が出合う。この辺りからは、木々の合間に、大滝が望まれる。

 やがて、前衛滝下に至る。5日ぶりの前衛滝は、左岸の樹木が紅葉しているではないか。左岸岩壁やテラス状草付も、少し草紅葉となっている。早速、左岸凹角に取り付いて、前衛滝左岸巻きに入る。左岸草付テラスに乗り、岩壁沿いに斜上する。小沢水流を渡って、前衛上滝5m左岸を登り、落口上に出る。

 5日ぶりの行者滝は、前回よりも時間が早いため、明るい。また、紅葉が少し進んで、色が鮮やかだ。少し余裕を持って、レンズを超広角に換えてみたりする。撮影を堪能した後、最後に右手から振り返り見る大滝も、なかなか風情があった。

 再び、前衛上滝左岸草付を下降する。枝沢の水流を渡り、岸壁沿いの草付スラブ状を経て、グズグズの左岸凹角状を下降する。堰堤8m滝は、左岸踏跡を辿り、左岸枝沢の小滝を下降して巻き下る。三段12m滝は、前回・溯行時と同様、左壁を慎重に下降する。踏跡は、最大限利用して、効率化を図る。

 ワイヤーの掛かった左岸大岩を過ぎ、二俣ゴルジュの左岸巻きに取り付く。北沢出合滝上方の左岸トラバースでは、木の根を有効利用しよう。二俣左岸から、南沢出合連瀑を撮影後、そのまま左岸踏跡を利用して、二俣下6m滝下まで一気に巻き下る。

 二俣下6m滝下の砂浜で、デポして置いた軽登山靴に履き替える。右岸踏跡を辿り、花崗岩ルンゼ下部を横断し、木の根岩場をよじ登る。ひたすら下降尾根を登り返し、二俣下から1時間で、下降点である倒木草地の踏跡に出る。

 直ちに、踏跡を辿り、やや下り気味に林床笹藪をトラバースすると、僅か10分で、カレ窪平坦地に到達する。前回同様、登り気味についた踏跡を辿り、尾根に乗る。あとは、それらしき所を下るのだが、やはり踏跡は薄く、倒木帯で踏み外す。何とか踏跡に復帰して、梯子に下り着く。

 今回は、ヘッドランプを出すこともなく、廃林道を淡々と歩いて、御座石林道終点の車に無事戻った。前回、御座石林道の凸凹道に懲りたので、精進ヶ滝林道を下る。

GPS軌跡

溯行概念図

アルバム

御座石林道終点から精進ヶ滝林道廃道へ
地蔵大橋
地蔵沢の滝
大橋から霞む八ヶ岳方面を望む
高巻取付梯子
トラバース開始
林床笹藪の薄い踏跡
木の根岩場
ルンゼ下部横断点
ルンゼ下部横断点の涸棚を振り返る
二俣下6m
南沢出合滝10m2条
南沢出合滝10m2条
北沢出合ゴルジュ
北沢出合滝5m
南沢出合滝
南沢出合滝上の滝
三段12m滝
堰堤トヨナメ8m
堰堤トヨナメ8m
堰堤トヨナメ8m落口
5x10mトヨナメ
1550M右岸カレ沢
大滝が見える
前衛滝
前衛滝
前衛滝右壁途中から
前衛滝右壁途中から
左岸巻き途中から前衛上滝5m
北沢大滝(行者滝)
北沢大滝(行者滝)
北沢大滝(行者滝)上部
北沢大滝(行者滝)
北沢大滝(行者滝)広角
右下より北沢大滝(行者滝)
北沢大滝(行者滝)右岸側
北沢大滝(行者滝)右岸側
北沢大滝(行者滝)左壁
右手より北沢大滝(行者滝)
前衛滝左岸巻
前衛滝左岸草付テラス
前衛滝
三段12m中・下段
北沢出合滝左岸巻
南沢出合連瀑
南沢出合滝上滝
下降尾根下降点付近
下降尾根下降点付近

MR595_ 精進ヶ滝林道から精進ヶ滝見物・九段尾根偵察'07-11

MR677_ 石空川北沢大滝見物'11-10

MR680_ 石空川北沢行者滝氷瀑見物'12-01

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