越後駒ヶ岳・中ノ岳・大水上山・平ヶ岳・至仏山(越後・奥利根)

MR51 越後駒ヶ岳・中ノ岳・大水上山・平ヶ岳・至仏山(越後・奥利根)

date 1980/8/18-23
コース 新枝折峠〜越後駒ヶ岳〜中ノ岳〜大水上山〜藤原山〜平ヶ岳〜ススヶ峰〜至仏山〜鳩待峠
実働 第1日8h35m、第2日7h30m、第3日8h15m、第4日5h45m、第5日6h30m、第6日4h35m、計41h10m
メンバー ゆ先輩、すうじい、み君
概要 越後駒から奥利根左岸山脈縦走、連日雨がちで濡れまくり、後半藪漕ぎ。
行程 →:山道・踏跡、\\:藪漕ぎ、=:バス
【8月18日】 小雨一時晴のちガス
小出=新枝折峠6:00→6:30枝折大明神6:40→7:30休7:40→道行山7:50→8:45小倉山9:15→百草池10:05→10:20休10:30→10:55休11:10→11:35駒ノ小屋12:05→12:30越後駒ヶ岳12:35→12:45駒ヶ岳先12:50→13:35天狗平13:45→14:40休14:55→15:50休16:15→17:05休17:15→17:30中ノ岳避難小屋(泊)

【8月19日】 小雨降ったり止んだり
中ノ岳避難小屋6:10→6:15中ノ岳(南峰)6:20→7:00休7:15→8:10休8:25→9:00兎岳9:10→9:45大水上山10:10→11:05 1610P 11:15→12:10 1659P手前12:25→13:00藤原山13:40\\14:40休14:50→15:45休16:10→16:30下藤原山(BP)

【8月20日】 晴のち曇のち雨
下藤原山7:00→7:50 1740P 8:05→8:55滝ヶ倉山の先9:05→池塘9:50→10:10休10:25→11:05剣ヶ倉山11:15→12:10休12:20→12:55水長沢尾根分岐13:05→13:20平ヶ岳14:10→15:45白沢山15:55\\17:25白沢山・大白沢山コル(BP)

【8月21日】 曇時々雨
白沢山・大白沢山コル8:00\\8:55 1920P 9:10\\ススヶ峰・大白沢山分岐9:30\\10:05休10:15\\11:20休11:30→ススヶ峰11:55→12:05ススヶ峰南湿原13:20\\14:30休14:40\\15:15休15:30\\16:00 1818P直前コル小湿原(BP)

【8月22日】 雨のち曇
1818P直前コル小湿原(BP)8:30→9:30休9:40→日崎山9:55\\11:15 1727P直前コル11:25→1727P 11:40\\12:30岳ヶ倉山直前コル13:05\\岳ヶ倉山13:30→14:00休14:15→15:50休16:05→16:25至仏山直前コル(BP)

【8月23日】 雨のち曇時々雨
至仏山直前コル7:30\\8:35休8:45\\9:30 2040コル9:40\\10:45至仏山11:35→小至仏山12:00→笠ヶ岳分岐・オヤマ沢田代12:20→13:15鳩待峠=沼田
記録  薮縦走のベテラン:ゆ先輩と、最近薮縦走を始めた:み君が、越後駒から至仏の縦走を計画していると聞き、すうじいも参加させてくれと頼み込んだのであった。

【8月18日】 小雨一時晴のちガス
 朝食用の弁当を買い損ねて、その後の空腹の原因となる。小出からバスに乗り、新枝折峠で降りたのは、我々の外に、オジサン一人。他の乗客は、尾瀬方面か。

 そのオジサンは、枝折大明神で停滞していた、もう一人のオジサンと意気投合していたが、我々は小雨の中、前進する。小倉山で食べた行動食のロールカステラは、異様な空腹の前にjは、全くの焼石に水状態であった。

 駒ノ小屋で、ポリタンに水を11L入れる。駒ヶ岳山頂には、高さ40cm程の猿田彦銅像がある。中ノ岳へは、一旦ドバッと下ってから、ドッコイショと、大登りをせねばならなかった。

 中ノ岳避難小屋には、既に先客の男性三人がいて、「ここんとこ、こんな天気ばっかりだ」そうな。幸い、天水が利用できたので、ポリタン水を使わずに、飯を作る。空腹を我慢して寝る。

【8月19日】 小雨降ったり止んだり
 避難小屋での眠りは快適だったが、空腹は押さえようもなく、朝の力うどんが嬉しい。

 大水上山で巻機方面への道を分けてから、少し笹藪っぽくなる。藤原山から下るとき、明瞭な踏跡につられて、蕗沢方面へと下りかける。すぐに気付いたが、若干のタイムロス。

 下藤原山山頂のプラッツに、ツェルトを二つ張る。すうじい、山頂幕営は初めてなので、少々ワクワクする。やはり、夕食は不足気味。

【8月20日】 晴のち曇のち雨
 今日は、平ヶ岳を踏む日だ。朝の僅かな晴れ間に、今日の行程である山々が姿を見せる。

 下藤原山から滝ヶ倉山付近は、痩せ尾根で、若干岩っぽく、ブッシュは低い。奥利根対岸の、越後沢山や青木山などを見ながら進む。

 平前衛峰あたりまで来ると、シラベの類の枝が、鉈で切り落とされていた。ヒデエことするヤツがいる。

 平ヶ岳山頂湿原は広かった。三角点を踏み、昼食を摂り、パイナップル缶を開けて食う。

 更に南進する。平ヶ岳から白沢山までは、湿原・池塘が断続し、素晴らしい雰囲気だ。

 白沢山からの下りでは、コル近くが特に踏跡不明瞭で、やっとコルの林間プラッツを見付け、雨の中でツェルトを張る。若干、ブヨやアブがいるサイトである。今日から飯を炊いて食う。

【8月21日】 曇時々雨
 昨晩はシュラフが濡れていて、不快であった。

 今日は、しょっぱなから、コルから尾根への取付の、ネマガリタケの薮を漕ぐ。樹林帯は踏跡がハッキリしているが、竹藪は無茶苦茶だ。

 ススヶ峰・大白沢山分岐からは、大白沢山方面の踏跡はまだマシで、ススヶ峰方面は、踏み倒し跡が、一部見られるのみ。赤布と踏み倒し跡を、コンパスと共に頼りにしつつ進む。

 ススヶ峰南湿原で、お昼の大休止。オタマジャクシの泳ぐ池塘水を汲み、ココアを沸かして飲む。濡れきった身体が暖まる。リッツと煎餅は有能。

 その直後の下りのピッチで、小湿原に出たら、何と!ツェルトが一張り!単独行の人がいた。湯ノ小屋から来たという。踏跡見つけの下手さを、笑われているような気がした。その人も、「この辺は何度も来ているが、この湿原に出たのは、初めてだ」と言っていた。ここで出会ったのは、奇遇と言えよう。

 藪漕ぎを繰り返して、1818P直前コル小湿原に至る。

 アブ・ブヨが大量にいるが、ここにツェルトを張る。身体をタオルで拭いて、下着を替える。シュラフは濡れたままだが、大分マシになった。昨夕から飯を炊いているが、空腹感が減少。まさに、「腹が減っては、戦は出来ぬ」である。

【8月22日】 雨のち曇
 今日は至仏直下までだと思うと、少し気が楽だが、どうしてどうして、稜線の複雑さは最高だ。日崎山からの下りで、西側に寄り過ぎて、急斜面の薮の中、南東方向へ大トラバースをやらされる羽目に陥った。ネマガリタケとシャクナゲ等の低木との混成薮のトラバースは、筆舌に尽くし難い困難を与える。下りはコワイよ。このトラバースで、すうじい食いバテし、みんなの昼飯の乾パンを、半分位食べてしまった。

 至仏山直前コルのサイトに、ウンチが落ちているのに唖然。水場へは、東へ下り5分。乾期には、もっと下るのかも。水場へのルートに、ゆ先輩が赤テープをペタペタ貼る。最後の晩なので、飯をたらふく炊いて食べる。

【8月23日】 雨のち曇時々雨
 最終日、「至仏の登り5-6時間」の噂に、もの凄い藪漕ぎを予想していたが、何のことはない、一部の薮を除き、しっかりした道である。途中、お花畑やハイマツ帯、岩々など、変化もあって、僅か3時間で頂上に立つ。東面トラバースでは、踏跡もない、岩とハイマツと湿原の斜面で、楽しかった。

 頂上には、数十人の人間どもがいて、かなり興醒めであった。小至仏経由で笠ヶ岳分岐まで来ると、「湯ノ小屋まで5時間」の表示があって、少し心を動かされるが、鳩待峠へと下る。

 鳩待峠に着くと、程なく、タクシーに相乗りして、沼田へ出る。

アルバム(ブログ)
1:越後駒ヶ岳から平ヶ岳
2:平ヶ岳から至仏山

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