大洞惣小屋沢焼小屋沢・和名倉山・惣小屋沢下降(奥秩父)

date 2003/6/13 曇一時霧雨
コース 大洞橋手前ゲート〜大洞林道終点〜惣小屋沢〜焼小屋沢〜和名倉山〜惣小屋沢下降〜
大洞林道終点〜大洞橋手前ゲート
実働 10h45m
概要 大洞林道終点から惣小屋沢、焼小屋沢から和名倉山登頂、惣小屋沢本流下降。
メンバー すうじい(単独)
行程 →:山道、:溯行、\\:藪漕ぎ
【6月13日】 曇一時霧雨
大洞橋林道ゲート5:30→6:25林道終点6:35\\沢6:451230M右岸枝沢7:258:25焼小屋沢出合
8:401480M右岸枝沢9:051550M右岸枝沢9:3010:15 3段20m滝上10:251760M右岸枝沢
10:45沢離れる11:20\\登山道11:30→11:35和名倉山11:40→11:50下降点11:55\\涸れ窪12:00
惣小屋沢本流12:101750M三本木12:251610M左岸枝沢13:071520M右岸枝沢13:30
芋ノ窪出合14:1014:35焼小屋沢出合14:451230M右岸枝沢15:3816:10終了点16:20\\
林道終点16:30→17:20大洞橋林道ゲート
記録  二瀬尾根敗退リンノ峰山スキー敗退に続き、和名倉山初登頂大作戦の第三弾として、mina○さんの報告を参考に、大洞惣小屋沢周回を達成した。先週、先ずは焼小屋沢出合まで、偵察溯行を行った。今回は、一眼レフ・三脚・登攀具等省略して、出来るだけ軽量化を図った。

【6月13日】 曇一時霧雨
 大洞林道は、例によってサメ沢橋・樽沢橋間が路面要注意である。車体のお腹を擦らぬよう、慎重に運転して、大洞橋手前のゲートに至る。

 今回は、秘密兵器:渓流シューズ「水無」を前日にGetしておいたので、ラバーソールを貼付して行動開始。先に進むほど荒れてくる大洞林道は、終点まで約一時間の歩きを要する。林道終点から、枝打ちされた植林帯を抜けて、小尾根を乗越し、薄い踏跡を辿って惣小屋沢に降りる。4m巾広滝の少し上流である。

 ラバーソールのまま、溯行開始。2段11m滝のある1230M右岸枝沢出合までは、割と調子よく進む。石滝連続帯、巨岩ゴーロ帯も、ルート選択がスムーズだ。右岸から、6m逆くの字滝・15m二葉瀑・6x10m斜瀑までを巻き終える。

 その上のゴルジュで、昔「ゆ」先輩が増水時に辿ったらしい、左岸の高巻きルートに入ったのが敗着であった。トラバースが悪いため、笹藪の大高巻きを強いられる。ここは、前回同様、水流沿いを進み、途中から左岸を小さく巻くべきであった。

 浅いプールを横切り、釜に倒木が懸かった6m斜瀑を、右岸から高巻く。沢に降りれば、間もなく焼小屋沢出合である。ここからは、未知の世界なので、休憩し、腹ごしらえをしておく。ソールをフェルトに貼り替えておこう。

 出合の2m滝を越え、少し進むと、沢はS字型に屈曲し、1x2mトヨナメ、2段4mトヨナメのミニゴルジュとなる。小滝を幾つか越えて行くと、小滝巾広4条の所で、右岸から(1:5)の1480M枝沢が苔生した3m滑滝で出合う。平凡な流れの中で、3mCS滝を挟んで、左岸から2本の枝沢が出合う。

 2x4mトヨナメを越えた所で、右岸から(1:3)の1550M枝沢がであう。この枝沢は、しばらく本流と平行して流れているが、4m階段滝を懸けて、離れて行く。右手の倒木にロープが懸かる4m滝を越えると、小滝が連続し、小トヨナメ滝で水流が跳ねる。

 しばらくゴーロを進むと、3m滝があり、右岸の斜面が開けて、8m滝が現れる。3段20m滝の下段8m、下からは見えていないが、中段2m滑滝、上段10m下2条である。下段は左壁が登れそうだったが、滑り易そうだし、飛沫を浴びるのもイヤだったので、右岸を小さく巻く。上段は、左岸の樹林の小尾根に取り付いて巻く。巻き終えたところで、休憩する。

 この後は、もはや源流の様相だ。ワイヤーの張った枝沢が2本、左岸から出合う。3段8x15m美滑を越えると、右岸から1700M枝沢が出合って、左岸に倒壊した小屋がある。この辺りから、沢は時折伏流を交えるようになる。左岸沿いの踏跡を辿って行くと、(1:3)の1760M右岸枝沢出合手前にも、小屋の跡らしきものがある。

 1770M左岸枝沢出合は、伏流の二俣状になっている。1810M右岸枝沢出合は、(1:3)の水量比であった。1870M左岸カレ枝沢が出合うと、間もなく水は涸れる。1920M付近で左岸から涸れ窪が出合う。その先で左岸にザレ斜面、更に進むと、左岸に草付斜面が現れる。

 ここで沢形から離れ、左岸の鹿道を辿って適当に登ると、10分で、和名倉山山頂南西の伐採跡禿地近くの登山道に出た。右へ明瞭な登山道を辿ると、5分で山頂に至る。樹林に囲まれて、コンパス無しでは、すぐに迷いそうな雰囲気である。

 i-modeのメールは届かない。来た道を引き返し、伐採跡禿地に出ると、霧雨と風が強くなる。しばらくは登山道を辿ることにする。疎林帯の道は、良く踏まれており、西へ緩やかに下って行く。山頂から10分ほどで、千代蔵ノ休場らしき、開けた斜面の下部に差し掛かる。その先で、道は登り返すようなので、ここを下降点と定め、休憩する。

 適当に下って行くが、二頭の鹿が走り去る。右へ右へとトラバース気味に下るうち、小尾根を越えたようで、5分で右手の涸れ窪に降り立つ。倒木が多く、歩きにくい涸れ窪を10分ほど下ると、左手から水流のある沢が出合う。更に下ると、右岸から枝沢が出合い、ここからは、両岸に交互に踏跡らしきものが現れ、歩き易くなる。

 更に下ると、1750M右岸枝沢出合(1:3)の三本木である。小滝を過ぎ、再び右岸から枝沢。左岸から(3:1)の1710M枝沢が出合うと、左岸にヤカンやドラム缶が散乱する。小滝階段状を過ぎ、右岸から階段状滝を懸ける(1:10)の枝沢が出合い、更に右岸からもう一本枝沢が出合う。3m滝を過ぎると、右岸から(1:4)の1630M枝沢が出合う。ここには、六本木が生えている。

 1610Mで左岸から、4m滝倒木を懸ける(3:1)の枝沢が出合う。右岸から枝沢を合わせた後、4m滝の下で左岸枝沢が出合う。この下で、右岸に平坦地が見られる。逆流して右岸から(1:10)で出合う、1520M枝沢を過ぎると、2段小滝があり、少し行くと沢は右に屈曲し、4m、2mの滑滝が続く。これは左岸のバンド状を下る。

 更に下ると、屈曲したゴルジュとなり、倒木堰堤、3x6m滑滝、2m滝倒木をクライムダウンし、最後の4m滝は右岸を小さく巻く。左岸に岩小舎状を見て間もなく、右岸から(1:4)で逆流しての1410M芋ノ窪出合である。沢が左へカーブして、2x6m滑4条があり、右へカーブして滑滝が幾つかある。小滝が連続し、3m滑滝巾広を過ぎ、釜を持つ小滝を下ると、見覚えのある焼小屋沢出合となる。

 あとは事情が判っているので、一安心である。荷を降ろして休憩する。6m斜瀑の右岸高巻きをテキパキこなし、その下のゴルジュでは、登りでの失敗を生かし、左岸から小さく巻いた後は、水流沿いに下り、6x10m斜瀑から右岸の巻き道に入る。15m二葉瀑、6m逆くの字滝、その下の小滝群を全て巻いて、右岸ガレの所で、沢に降りる。

 巨岩ゴーロ・石滝連続帯は、相変わらず結構苦労する。1230M右岸枝沢出合の5m滝は、右岸を小さく巻く。その下の6x12m2条も、右岸から巻く。開始点の4m巾広滝の少し上流から、左岸の踏跡を辿ることにする。フェルトソールをラバーソールに貼り替え、フェルトソールを水洗いして立ち上がった瞬間、足を滑らして胸を打つ。痛って〜っ。しばし悶絶。油断大敵。

 薄い踏跡を辿って、小尾根を越え、林道終点に至る。ここから再び、荒れた林道歩き50分で、大洞橋ゲートに戻る。車に戻った時は、疲れ果てていた。

溯行図

アルバム

焼小屋沢に入って間もなく
1x2mトヨナメの上の
2段4mトヨナメ
苔生した小斜瀑
3mCS滝
落ち着いた雰囲気の流れ
倒木にロープが懸かる
4m滝
小跳ねトヨ滝
3段20m大滝の前衛
3m滝
大滝下段8m
同じく少し手前から
下段8mの落口から俯瞰
上段12m下2条
同じく真下から
上段12m落口から俯瞰
1700M右岸枝沢出合下の
3段8x15m美滑
少し登ると倒壊した小屋がある
密林の中の和名倉山頂
コンパス無しでは
すぐに方向感覚が麻痺しそう
山頂南西部の伐採跡禿地
風と霧雨が強くなる
千代蔵ノ休場と思しき
草地の斜面
ガスのため現在地が判りにくい
この辺から下降する
右へ右へとトラバース気味に下降し
5分で涸れ窪に降り立つ
涸れ窪を10分ほど下降すると
水流のある本流に出合う
1750M右岸枝沢出合の
三本木
1630M右岸枝沢出合の上流にある
3m滝
1630M右岸枝沢出合の
六本木
ゴルジュの中の3x6m滝
右壁を下降する
4m滝上からゴルジュを振り返る
ゴルジュ最下段の4m滝
右岸を小さく巻いて下降した
南から逆流気味に出合う
1410M芋ノ窪
2x6m4条滑滝
焼小屋沢出合近くの
釜を持つ小滝

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