阿武隈川白水沢大白森沢(那須)

date 1995/06/10 晴 
コース 甲子温泉〜白水沢〜大白森沢〜甲子峠〜甲子山トラバース道〜甲子温泉
実働 登り:4h40m、下り:1h45m、計:6h25m。
メンバー すうじい、I君
概要 阿武隈源流第三弾、衣紋滝から入渓、右俣から大白森沢、3段10m、2段20m高巻く。
行程 =:車、→:山道、:溯行、\\:藪漕ぎまたは詰め
【6月10日】 晴
さいたま=9:30甲子温泉9:45→10:05衣紋ノ滝下10:2011:35二俣12:35大白森沢出合13:1013:50 3段10m滝下14:10\\2段20m滝上15:00\\16:00甲子峠16:15→18:00甲子温泉(泊)
記録  新緑の沢登りということで、阿武隈川源流の中で最も容易そうな、白水沢大白森沢を選んだ。ところがどっこい、直登不能な滝があって、50分もの本格的な高巻きを余儀なくされた。その後、1時間で稜線に出た後も、下山に更に2時間弱も掛かり、疲れ果てた一日だった。

【6月10日】 晴
 甲子温泉大黒屋の駐車場に車を停め、掃除をしていた宿の人に声を掛けると、昨日は、テレビのサスペンス劇場のロケをやっていたそうだ。宿の軒下には、岩燕の巣がいっぱい並んでおり、雛は大口を開け、親はひっきりなしに飛び交っていた。

 身支度して、15時頃には戻るつもり、と宿の人に告げ、出発。R289の看板の立つ登山道を登って行くと、衣紋ノ滝入口の道標があり、右に入る。衣紋ノ滝下で、白水沢に降り立ち、溯行準備する。15m衣紋ノ滝は、右岸を小さく巻く。次の10mヒョングリ、続く7m滝は、左壁を登る。小滑滝がしばらく続き、快適に溯行する。

 1055Mの二俣で、余裕を出し、お茶を沸かして大タルミ。5-6人のパーティが、左俣へと入って行く。以前、ここで魚影を見ているので、竿を出してみるが、魚信は無い。

 我々は右俣に入り、更にその先の1075M二俣で、左の大白森沢に入る。やがて、3段10m滝にぶちあたる。この奥にも、、2段20m滝がチラリ見える。容易な一、二段目を登って偵察するが、三段目の直登は無理だ。側壁も取り付けそうもない。

 右岸の2本の急峻なルンゼに、絡んで行くことにする。手前のルンゼ左手の草付に取り付き、不安定なザレを踏んで、このルンゼに入る。細かいホールドを頼りに、ルンゼを登り、右手小尾根のブッシュに取り付いた。ここでザイルを出して、I君を確保する。

 あとはターザン登りで小尾根に乗り、隣のルンゼを高巻いて行くと、第三のルンゼがある。このルンゼを降りても、2段20mの下であろうから、これもトラバースして、もう一つ小尾根を越えてから、1215M右岸枝沢を下降する。このトラバースの途中、I君がコイワカガミの花を見付けた。

 丁度15時に本流に降り立つと、2段20m滝の上であった。あとは特に難所もなく、1260M二俣で明るい右沢を見送り、藪っぽくて暗い左に入る。ひたすら頑張って登る。最後は、水が涸れた笹の窪状を漕ぎ登れば、甲子峠近くの林道R289に飛び出した。

 16時、甲子峠。軽登山靴に履き替え、行動食を腹に入れる。まだ先は長いが、頑張ろう。眺めの良いピョコタンで、ビデオを撮る。赤崩山が格好良い。トラバース道に入ると、ツツジのピンクや、タムシバの白が美しい。日頃運動不足の身体には、少々堪えるオーバーワークだが、とにかく頑張るベエ。

 甲子山登山道に合流すると、精神的に少し楽になる。猿ヶ鼻の先のジグザグ下りも、足に堪えるが、もう少しの辛抱だ。やがて、衣紋ノ滝入口の道標を見送り、R289の看板と大黒屋のプールが見えてきた。18時丁度、宿に到着。宿の人も、ちょっと心配していたようだ。

 夜中に、大黒屋名物、暗い大岩風呂をゆっくりと堪能したのであった。

溯行図

MR172_ 阿武隈川一里滝沢左俣・南沢右俣'83-06

MR244_ 阿武隈川白水沢左俣左沢・阿武隈川本谷'85-09

MR546_ 阿武隈川源流の滝巡り'05-07

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