薄川滝ノ沢(両神)

MR463 薄川滝ノ沢(両神)

date 2003/2/7 快晴
コース 日向大谷口〜腰越滝〜下ノ滝〜間ノ滝〜玉簾滝〜間ノ滝〜日向大谷口
実働 3h25m
概要 日向大谷口基点、玉簾滝は美しく氷結。間ノ滝通過にピッケル活躍、下りではアイゼンも。
メンバー すうじい(単独)
行程 →:山道、:溯行、\\:藪漕ぎ、**:アイゼン
【2月7日】 快晴
日向大谷口8:30→8:50腰越滝9:009:05下ノ滝9:259:45間ノ滝下10:0010:30 4段14m滝上
10:4011:35玉簾滝12:3513:10 4段14m滝上13:30**14:00出合上滑14:20**14:30日向大谷口
記録  昨年6月に、渓流足袋を忘れて、登山靴で溯行した滝ノ沢。玉簾滝は水量が少なく、パッとしない滝だなあ、と思っていた。しかし、厳冬期には、知る人ぞ知る氷瀑が現われるらしい。2月がベストシーズンとのことで、着々と狙っていた。先週末、鳶八さんが撮影された写真を拝見して、気合を入れて出掛けて来た。

【2月7日】 快晴
 先月日向大谷から両神山に登った時に比べ、道路沿いの雪も少ない。しかし、例によって、念のために薬師の湯駐車場で、タイヤチェーンを装着しておく。実際に道路が凍結しているのは、車道が最後に左岸に渡って、大神楽集落を過ぎて以降で、数mの長さが2箇所ほどであった。

 日向大谷のバス停横駐車場には、車は停まっていない。厳冬期の平日に、登山者なんかいるわけないか。ピッケル・アイスハンマー・アイゼン・8mmx30mザイル等を担ぐ。ヘルメットを被り、手にはストックを持つ。腰越滝への踏跡を下る。少し、薄川左岸沿いに進めば、雪が現われる。踏跡は右岸へ渡る。滝ノ沢出合を見送り、腰越滝に至る。

 腰越滝の滝壺は、手前側に一部氷が張っていた。そこに三脚を立て、一部氷結の滝を撮影する。引き返して、滝ノ沢左岸の踏跡を辿る。鳶八さんのものらしいトレースが続く。下ノ滝4mも、滝壺に降りて撮影を試みる。更に、左岸から右岸へ渡って、トレースを辿ること20分程で、間ノ滝下に到着。

 間ノ滝上の4段14m滝の通過が、今回の難所だが、ストックをピッケルに持ち換える。一段目は、右岸のバンド状から左壁を登って越える。二段目は、鳶八さんの薦めもあって、滝壺へ一旦下降し、右壁の氷化した水線際を登る。三段目は、左岸の斜面を迂回気味に登る。四段目は、氷化したバンド上にステップを切り、左壁を落口へ斜上する。アイゼンを着けずに登ったが、着けた方が楽そうだ。

 ここを過ぎると、しばらく雪のゴーロ歩きが続き、消耗する。右岸のトレース、ゴーロ、左岸のトレースと辿って、かなり汗をかいてしまう。4段14m滝上から1時間弱で、玉簾滝が見えて来た。やった、凍っている。明るいエメラルドグリーンのシャンデリアか、はたまたガラスの国の女王様のドレス(どんなんだ?)みたいだ。

 荷物を下ろして、撮影ポイントを物色する。あっちへ登り、こっちへ下って三脚を立てる。崩落が怖くて、あまり接近しないようにしたが、怪しげな音は聞かれなんだ。見れば見るほど、素晴らしい。美しい。果たして、実物美しさの何割ほどが、写真で表現出来るのであろうか?

 滝の右手にある、浅い岩屋の中には、石像など祀ってあるようだが、氷筍・氷柱の造形が面白い。ツルツルに凍った岩棚を、慎重に歩いて撮影する。

 夢中で撮影するうち、寒くなって来たので、テルモスのお茶だけ飲んで、引き返すことにする。少し下ると、陽が当たりだし、今度は暑くなる。4段14m滝上で小休し、オニギリを頬張る。ここでアイゼンを装着し、左手にアイスハンマー、右手にピッケルで下降開始。アイゼンは15年ぶり(オイオイ)だったが、すぐに要領を思い出し、快適に下る。こりゃあ便利じゃ。

 間ノ滝下からも、「練習のため」アイゼンを着けっぱなしで下降する。ゴーロ歩きなど、少し歩き辛いが、練習練習。下ノ滝を過ぎ、出合近くの滑滝が凍り方が面白そうだったので、沢に降りて撮影する。その後も、アイゼン着けっぱなしで、日向大谷駐車場まで登り返す。

参考記録:薄川滝ノ沢・辺見岳(2002/06/07)

溯行概念図(2002/06/07の溯行時のもの)

アルバム

滝見亭」に「薄川腰越滝・滝ノ沢'03-02」があります

小鹿野バイパスから
朝日の当たる両神山を望む
腰越滝6m
滝壺手前側には氷が張り
そこに三脚を立てる
下ノ滝4m
下ノ滝4m
間ノ滝2段5m滑
間ノ滝に続く4段14mの
一、二段目各4m
二段目4m
四段目2m
玉簾滝30m
玉簾滝30m
玉簾滝30m
玉簾滝30m
玉簾滝30m
玉簾滝脇の氷筍とツララ
同上
滝ノ沢出合上の滑滝

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