金山沢右俣1165M左岸枝沢・狩倉岳・両神山(両神)

date 2001/7/1 晴
コース 上落合橋下〜金山沢左俣(八丁沢)下降〜二俣〜右俣〜1165M左岸枝沢〜狩倉岳〜槍ヶ岳〜横八丁〜大笹〜両神山(剣ヶ峰)〜金山沢右俣左沢右岸の登山道〜落合橋登山口
実働 4h55m。
メンバー すうじい(単独)
概要 金山沢右俣1165M左岸枝沢を溯行し、狩倉岳から横八丁縦走。
略記録 【7月1日】 晴

7:00上落合橋下のスペースに車を置いて出発。上落合橋下から、八丁沢のゴーロに降りる。二俣まで八丁沢は伏流している。

7:05二俣通過。水流のある右俣に入る。滑滝もゴーロに埋まりがちである。

7:13水量比(2:1)の1165M左岸枝沢出合着。7:17同発。この枝沢に入るが、前回6月9日に右俣本流を溯行したときに比べ、水量が少ないようだ。出合の10x20m滑滝は簡単に越える。続く20mトヨナメ滝は水線左の階段状を登るが、滑り易い。

7:25 20mトヨナメ滝上着。7:30同発。4m、3m滝を越える。

7:37水量比(10:1)の1200M左岸枝沢。スラブ状。これを見送ると、本流は20m滑滝で、上部は傾斜が増し、階段状となるので、水線左を慎重に登る。滑を少し進むと、右岸に大きな崩壊地があり、沢はガレで埋まる。だが、すぐに滑滝が復活し、10m滑滝を左から越える。

8:00水量比(1:10)の1290M右岸枝沢。階段状滑滝が連続しているようだ。本流は、滑滝・滑床が連続する中流域の大滑帯が始まる。

8:10 1320M左岸枝沢。カレ滑沢。これを見送ると、本流は傾斜のある滑床となり、両岸は明るい林となる。この滑床は、最後に傾斜が強い滑滝となるので、水線左の階段状を登る。再び滑滝が幾つか連続し、右岸にガレを見る。滑滝の上に、鉄砲跡らしき、丸太を組んだ物が残っている。さらに、幾つか滑小滝を越すと滑床がガレで埋まりがちになる。

8:30 1400M左岸ガレ。左岸上方の樹林に青空が透けて見える。これを過ぎると、再び滑床連続となる。ただし、水流は少ない。

8:36 1450M左岸枝沢。カレ滑沢。これを見送ると、ガレ沢状になり、次第に、南から南東へと向きを変えて行く。1470M付近には、左岸に小さな崩壊地があるのみで、ハッキリした「峠沢」は見当たらない。

8:47引返点。沢は南東に向かい、このまま行くと槍ヶ岳に突き上げてしまいそうなので、引き返す。

8:52 1470M左岸小崩壊地。崩壊地を乗り越え、傾斜の緩い、森の中の浅い窪状を登って行く。下草でガレが覆われ、少し歩きにくいが、藪漕ぎ無しで行ける。

9:05稜線着。狩倉岳と槍ヶ岳のコルにビンゴ。フェルト足袋を軽登山靴に履き替える。9:25同発。先ずは、薄い踏跡を辿り、狩倉岳へ向かう。東峰は木の幹で展望が得にくい。

9:35狩倉岳西峰。こちらは、さらにブッシュが生い茂り、全く展望無し。長居は無用と、引き返す。先程のコルを経て、槍ヶ岳へ向かう。思ったより簡単に登れる。

10:10槍ヶ岳着。晴れて暑いが、風の強いのが救いだ10:15同発。さすがに、この下りは急であるが、危険箇所は無い。

10:20槍ヶ岳東コル着。10:25同発。最初の岩峰は、赤テープに従い、北側のピークとのコルへ巻き登り、このコルからルンゼ状を15m程下ってから、岩峰の北東面をトラバースする踏跡を辿る。かなり悪い。稜線通しに辿る踏跡もありそうなので、そちらの方が良いかも知れない。

10:43トラバース終わり。稜線通しを登る。

10:54 1630M峰通過。・1683峰が間近に迫るが、北稜の急なこと。よくぞ、あんな所登ったものだ。しばらく稜線通しに進むと、今度は、将棋の駒を南北に面して立てた様な大岩に出くわす。稜線通しは不可能なのだが、赤テープは北面を下巻くよう示す。南面の方が良さそうに思えたので、こちらを下巻く。巻き終えて稜線に戻り、更に北側へトラバースする踏跡を辿り、北側からピークに至る。このピークの次の岩峰が・1683峰である。この登りは容易。

11:20 ・1683峰着。前回、右俣本流のツメで、この北稜を登攀したのであった。11:25同発。ここから先は、前回歩いているし、少し下ると樹林帯に入るので、気分的にも暑さも楽になる。

11:30大笹通過。気分の良い樹林の笹原である。

11:45剣ヶ峰着。二、三のパーティが休んでいる。11:55同発。金山沢右俣左沢右岸沿いの登山道を、下る。

12:50上落合橋着。

金山沢右俣1165M左岸枝沢は、適度な傾斜を持ち、出合から1450M付近まで、滑滝・滑床がほぼ連続し、全て直登可能な、快適な沢である。狩倉岳・槍ヶ岳への登路としても、優れていると思われる。

溯行概念図

アルバム
1165M左岸枝沢出合滝10x20m
20mトヨナメ
20m滑滝上部階段状
右岸からの倒木土砂押出
10m滑滝か
1290M右岸枝沢出合
階段状滑が続く
中流部の大滑帯
傾斜が強くなるので、水線左の階段状を慎重に登る
鉄砲跡と思われる丸太
下流側を俯瞰
1400M左岸ガレ窪
左岸小崩壊地、ここから左岸に乗って、稜線を目指す
左岸小崩壊地
コルから振り返る
コルから狩倉岳側
コルから槍ヶ岳側
狩倉岳山頂
狩倉槍ヶ岳山頂から、奥秩父方面
狩倉槍ヶ岳山頂から、・1389P、右俣ノ頭、剣ヶ峰方面
狩倉槍ヶ岳山頂から、西岳・八丁尾根方面
狩倉槍ヶ岳山頂から、三芳岩・梵天尾根方面
狩倉槍ヶ岳山頂から、・1389P、右俣ノ頭、剣ヶ峰方面
1570MP北面のコル状から、北面トラバースの怪しいバンド状を辿る
1570MP北面トラバースほ、剥落個所もあり、危険だ
1630MPから、1570MP・槍ヶ岳・狩倉岳を振り返る
1630MPから、・1683Pとその急峻な北稜
1630MPから、・1683P
1630MPから、右俣ノ頭と剣ヶ峰方面
横八丁核心部、将棋岩越しに・1683P
八丁尾根の西岳方面
・1683Pから、槍ヶ岳・狩倉岳を振り返る
大笹で、梵天尾根からの縦走路に合流
剣ヶ峰から、右俣ノ頭と狩倉岳
剣ヶ峰から、右が金山岳、中央に西岳
剣ヶ峰を振り返る
金山沢右俣左沢右岸杣道の下山中に見たコアジサイ

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