沖武尊・西山スキー縦走(上州武尊)
date | 1984/3/4-6 |
コース | 上ノ原入口〜上ノ原山ノ家〜奈倉沢〜1635.4〜奈倉ノ頭〜手小屋沢避難小屋〜右岸尾根〜1984P〜沖武尊〜中ノ岳北面トラバース〜セビオス岳〜田代分岐避難小屋〜武尊田代〜西山〜岩鞍スキー場国体コース〜片品スキー場〜片品スキー場入口 |
実働 | 第1日:1h10m、第2日:6h15m、第3日:7h35m、計:15h00m。 |
メンバー | すうじい(単独) |
概要 | 降雪・手小屋沢右岸尾根深雪登高泊・中岳北面横断。 |
行程 | →:ツボ足、→:シール、**:アイゼン、〜:スキー、\\:藪漕ぎ 【3月4日】 晴のち雪 水上17:26=上ノ原入口18:10→上ノ原山ノ家19:15→19:20 950M橋手前BP(泊) 【3月5日】 快晴のち雪 950M橋手前7:25→8:20 1130M 8:35→9:40 1320M尾根取付10:10→1635.4 11:40→12:00奈倉ノ頭12:10→手小屋沢避難小屋12:45→13:00 1750M 13:20→14:55 1930MコルBP(泊) 【3月6日】 晴 1930Mコル6:45→7:50 2060M 8:00→8:30沖武尊8:55〜1860Mコル9:25〜9:35 セビオス岳9:50〜10:50田代分岐避難小屋11:10〜12:20武尊田代12:35〜12:55 1540Mコル13:05→14:15岩鞍尾根分岐14:30→14:45西山14:50〜15:00岩鞍尾根分岐15:05〜1820M 15:20〜岩鞍スキー場国体コース15:35〜16:05片品スキー場駐車場16:25→16:40片品スキー場入口17:13=17:29鎌田17:50=19:02沼田19:07=上野 |
記録 | '80年の夏に、越後駒〜至仏の縦走をした際、また'81年の学園祭に尾瀬周遊山行をした際に、笠ヶ岳〜西山〜上州武尊の縦走プランが芽生えた。地形図から、スキーによる縦走が良かろうと判断し、チャンスを待っていたのである。 ところが、「岳人」'84年3月号に、尾瀬の山スキーの特集があり、アサギ同人の岡田敏夫氏が「上州武尊〜至仏」のコースガイドを記載したので、とりあえず「武尊〜西山」の部分だけやってしまうことにした。余談になるが、この岡田敏夫氏、「足尾の沢」といい、「上州武尊の山スキー」といい、僕にとって非常に気になる人物である。 尾瀬周辺は、関東では屈指の山スキーエリアだ。某山岳部の3月合宿で、「平ヶ岳往復」をやる予定だが、その帰りに「至仏〜笠〜西山」を歩いてみたいと考えている。燧ヶ岳滑降は、まだ当分先になるか・・・。 【3月4日】 晴のち雪 某山岳部の追い出し合宿で、ホワイトバレーで滑った後、水上駅で皆と別れ、湯ノ小屋行のバスに乗る。上ノ原入口から、夜道を1時間強歩き、宝台樹スキー場、上ノ原山ノ家を過ぎ、950M付近の林の中に、ツェルトを張る。 【3月5日】 快晴のち雪 かなり疲労が溜まっているためか、寝坊してしまう。シールで登り、上ノ原の広々した地形を振り返れば、谷川、白毛門-朝日の山なみが、美しく輝く。2Pで、夏道の付いている尾根の、一本手前の、1320M尾根取付に至る。春の陽射しが暑い。 ここから奈倉沢を離れ、この尾根の北面から取り付いて尾根に乗り、1635.4を経て、奈倉沢ノ頭まで2時間弱のロングピッチになる。1670Mコルから、手小屋沢側をトラバース気味に行くが、大変苦労する。避難小屋があると思しき辺りで、沢を渡って、右岸の尾根に取り付く。深雪のためか、避難小屋は全く不明。 大いに苦労して、深雪ラッセル斜登行を続け、1940Pの南をトラバースして、1930Mコルに至る。雪と風で視界も良くないため、14:55、行動を打ち切る。 【3月6日】 晴 朝、視界の良くなるのを、しばらく待つ。1984Pを経て、2000-2050Mの急斜面を極限のシール登高でクリアし、モンスターの陰で1P目のタルミ。空は晴れ、朝日が当たりだす。広いクラストした斜面を登り切ると、沖武尊山頂だ。シールを外し、カメラのフィルムを交換する。西武尊〜獅子ヶ鼻の稜線が印象的だ。 目前の中ノ岳北面は、立木も殆ど無い、34度の急斜面で、「ホンマに、あんなとこトラバるんやろか?」という感じである。2100Mコルまで滑降し、中ノ岳北面の斜滑降に入る。快適な雪で、転倒したり停止したりしない限り、大丈夫らしい。中ノ岳の北側にある、ちょっとした肩状(1950M)を目指し、一直線に走る。そこから更に東へ斜滑降して行くと、岳樺の疎林にぶつかるので、これを下巻いてから尾根に乗ると、中ノ岳の東の岩稜部の下の安全地帯に出た。 セビオス岳手前の1860Mコルまでは、快適な滑降が続くが、セビオス岳の登りは、雪庇の下をトラバース後、大汗かいて階段登高。武尊を振り返ると、実に立派で、斜滑降のトレースが嬉しい。先週末のパーティのトレースらしきものを追って滑降して行くうち、1758田代分岐を過ぎて、武尊牧場方面へ下り始めているのに気付き、登り返す。 20分ほどで、大木の陰に50cmほど屋根を雪上に出している避難小屋を発見。テルモスのお茶を飲んで、長めにタルみ、いよいよ武尊田代への下りを決意する。ルート・ファインディングに集中しつつ、踵解放で行く。分岐の北の二つコブは、一つ目を越え、二つ目は東側をトラバースして、北へ向かう。1700M付近で北東へと向きを変えて進めば、やがてタキガ沢を左手に確認できる。 更に北東へと、ブナ林を進んで行く。行けども行けども、平坦なブナ林が続く。知らぬ間に僕は、ブナの精霊の国へ迷い込んでしまったのだろうか。今や、僕とこの国の外部とを繋いでいるものは、ブナの枯れ枝の間に、時折見え隠れする、西山のスカイラインだけなのだ。 時空間の感覚が、殆ど麻痺しかかった頃、ポッカリと口を開けた、白い武尊田代に出た。やっと精霊の呪縛から解き放たれた僕は、1540Mコルまで下って、シールを貼る。ここから1840M岩鞍尾根分岐までの1Pは、ひたすらのシール登高。後半、果て狂う。 分岐にザックをデポして、西山をサブする。分岐へ戻り、荷を背負い、踵解放で1820M肩まで行き、踵を固定して、1800M肩の東面をトラバースして尾根に乗る。1690M付近から、尾根の西面をトラバースしていたら、突然、Tバーリフトを横切る。げげっ!?、こんな所までピステ化されている。 コースに出て、そのまま、1377独標尾根上に付けられた、「男子国体コース」のガリガリ・コブコブのバーンを、急降下する。必死にエッジを立て、腿の筋肉がパンパンに張ってくる。重荷で滑降するコースじゃないぜ。コブなしのアイスバーンになると、ウェーデルンで下り、隣の緩斜面のピステへ移る。スキーヤーを横目に、すっ飛ばす。 片品スキー場までの連絡コースを滑り、駐車場で板を外す。片品スキー場入口バス停まで、徒歩15分。鎌田乗換で、沼田へ出る。 |
スキールート図
アルバム
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沖武尊から中ノ岳 |
沖武尊から中ノ岳・家ノ串山・剣ヶ峰 | ![]() |
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沖武尊から |
中ノ岳北面肩状から沖武尊を振り返る | ![]() |
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中ノ岳を振り返る | ![]() |
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セビオス岳付近から中ノ岳・奥武尊方面 | ![]() |
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セビオス岳付近から西山方面 |
セビオス岳付近から笠ヶ岳方面 | ![]() |
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武尊田代付近のブナ林 |
武尊田代付近のブナ林 | ![]() |
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武尊田代から西山 |
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