辺見岳「腰越尾根」・剣ヶ峰(両神)

date 2007/5/4 晴
コース 日向大谷〜腰越滝〜「腰越尾根」〜辺見岳〜剣ヶ峰〜清滝小屋〜日向大谷
実働 登り:6h12m、下り:2h、計:8h12m。
概要 「腰越尾根」は、取付以外さほど困難なし。辺見尾根のアカヤシオ見頃。
メンバー すうじい(単独)
使用装備 登山靴、アイスハンマー、ヘルメット、μ725SW、飲料2L
不用装備 8mm x30mザイル
行程 →:山道・踏跡、\\:藪漕ぎ・踏跡無し、車:=。
【5月4日】 晴
さいたま3:30=5:20小鹿野コンビニ5:30=5:50日向大谷下駐車場6:10→腰越滝6:30→\\725P 7:00
\\7:30 900MP 7:40\\8:40 1130M岩峰先8:47\\1280M倉沢ノ頭9:39\\10:05辺見岳北峰10:15\\
辺見岳南峰10:25\\→11:25エビヅルノ頭11:30→一位ヶタワ11:48→御岳神社12:30→12:38休憩所跡
12:48→13:04剣ヶ峰13:09→13:28両神神社本社13:40→清滝小屋14:08→14:13弘法ノ井戸14:18→
14:55会所15:06→15:37日向大谷下駐車場15:45=16:10小鹿野コンビニ16:20=19:45さいたま
記録  GWに、アカヤシオも期待して、以前から狙っていた、辺見岳北方の「腰越尾根」にチャレンジしてきた。

【5月4日】 晴
 6時前だというのに、日向大谷の駐車場は第一、第二共に満杯で、第三駐車場へと誘導される。登山口の登山ポストまで、一旦登って、計画書を投函する。バス停横の、腰越滝入口の踏跡を辿って、薄川へと下降する。先ずは、薄川本流の腰越滝を見ておこう。

 少し戻って、右岸の滝ノ沢に入る。滝ノ沢左岸の杣道を辿り、下ノ滝まで進む。ここから、右手に戻り気味に分かれて登って行く、古い林道跡を辿る。しかし、少し進むと、崩壊ガレによって行き止まりとなる。やむなく、急な崩れ易い斜面に取り付く。アイスハンマーと木の根頼りで、10分弱の頑張りで、安定した尾根に乗る。

 この辺りから、歩き易い尾根となり、獣道らしきものが続く。725Pと思しき地点まで来れば、赤ビニテまで打ってあり、偶にはこの尾根を登るマニアもいるらしい。800M付近の小規模なフェース状露岩を左手から越え、歩き易い尾根を登って行く。

 やがて円みを帯びた顕著な900MPに至る。ここは、東側へと小尾根が派生している。この辺りは、落葉樹の疎林となっており、馬酔木の灌木が多い。ザックを下ろし、初めての小休止をとる。朝食のオニギリを、一つ頬張る。

 しばらく、平坦な尾根を進むと、再び急登が始まる。危惧していたほどの難所も無く、黙々と登れば、20分ほどで、痩せた露岩の980M肩に出る。痩せ尾根のため、両側が切れ落ちて、初めての展望が得られる。北北西の方向に、天理岳が見え、ほぼ真西に、両神主脈の両社のピークから大キギまでが望まれる。

 更に登って、1010MPに至れば、顕著なピークとなっているため、両神主脈の展望が良い。この後も、しばらく順調な登高が続く。尾根上には、次第に針葉樹も多くなる。

 1130MPは、顕著な岩峰になっており、直登・北西面巻きは困難である。一旦東側の岩峰とのギャップを目指し、岩根の左側を登る。ギャップを越え、1130M岩峰南面をトラバースし、尾根に乗る。ここで、二度目の小休止とし、オニギリを食べる。やたら咽が渇く。

 ここから先は、地形が複雑で、藪岩峰が多く、現在位置が判り難くなる。1180M岩峰も、直登を避け、岩根沿いを右に進んだら、小尾根状に至る。これは、倉沢から見上げると顕著な岩壁を擁する小尾根の上部だと思われる。良いルートも見当たらないため、適当な藪混じりのフェース状を、腐りかけの針葉樹を騙しながら登って、再び尾根に乗る。

 1180M岩峰の下降では、ザイルを出すのが面倒で、最後に2m程の岩壁を飛び降りる。その先は、幅広の尾根と言うか斜面を登って行く。幾つかの藪岩峰を越えて、イヤになる頃、岩峰の間を登って、1280M倉沢ノ頭に至る。倉沢ノ頭からは、黒木を纏った辺見岳北峰が、威圧的に聳えて見える。アカヤシオも、たくさん咲いている。

 ここから先は、倉沢・滝ノ沢溯行時に、過去2回登っている。しかし、黒木の藪岩峰の登りは、結構しんどい。結局、標高差80Mを、25分ほど掛かって、辺見岳北峰に辿り着く。アカヤシオも咲く、展望の良いピークである。本日三度目の小休止としよう。

 北峰からリッジの左手を下って、南峰へと登り返す。藪っぽい踏跡を辿り、南峰を踏もう。すぐに引き返して、辺見尾根を西へと縦走開始だが、岩稜の途中から、南側ルンゼ状に下る踏跡を辿る。南側が切れ落ちているので、慎重に。踏跡は、岩根の南側を巻くように付いている。

 やがて、尾根に戻り、緩やかに下って行くと、キワダ平の広々とした鞍部へと差し掛かる。この辺りは、落葉樹の疎林となっている。再び、登りとなり、1351Pに至る。ここから再び、南側が切れ落ちた縦走が続く。1320Mコルを経て、再び登って行くと、1410Mエビヅルノ頭の天狗トリオの背後に出る。

 ここで、本日四度目の小休止。三笠山への縦走は、天狗トリオの左後ろへと下るのが、ポイント。1380Mコルから、右へ折れるように登り返す。岩壁下に出たら、岩根沿いに左下へと下って、この岩壁を下巻く。岩根の左沿いに登り返せば、1418三笠山へと至る。ここには、天照、八幡、春日の大神像が立っている。この辺りにも、アカヤシオが咲いている。

 三笠山から、僅かな下りで、一位ヶタワに至る。大山祗の小社があり、少し上に、一位局立像がある。今回は、時間的余裕もあるので、清滝小屋への廃道を辿らず、同じく今は廃道となった、御岳神社表参道を辿ることにする。

 岩場のコースを登って行くと、アカヤシオが見頃である。やがて切れ落ちた岩場を左へとトラバースし、左手の小尾根に乗り換えるような感じで、登って行く。コースを外さないように、ゆっくりと登ろう。そのうち、鬱蒼とした針葉樹林帯となり、産泰尾根の登山者の声が聞こえて来る。傾斜が緩くなり、やがて御岳神社本社の前に飛び出す。

 両神神社前のベンチには、人が多いので、そのまま先へと進む。以前休憩舎のあった展望台で、ザックを下ろし、本日五度目の小休止をする。やはり、行き交う登山者が多い。男笹清水分岐のコルを過ぎ、尾根通しに登って行く。富士見坂の辺りは、廃道を利用して、大笹からの道に合流する。

 アカヤシオの多い稜線には、未だ花は殆ど咲いていないようだ。最後の鎖場を登り、人の多い剣ヶ峰山頂に立つ。晴れてはいるが、遠くの山々は霞んで見えない。写真を撮ったら、すぐに引き返そう。

 往路を戻って、両神神社本社前のベンチで小休する。下りは、産泰尾根のコースを辿り、鎖場で難儀するオバチャン集団の後ろで順番待ち。清滝小屋は素通りして、弘法ノ井戸で小休しよう。会所のベンチでも小休して、日向大谷下の駐車場へと戻った。

 両神温泉薬師の湯に入って行きたかったが、渋滞が気になって、真っ直ぐ帰途に就く。芝桜渋滞の秩父市街を迂回して、小鹿野・吉田経由で長瀞付近でR140に合流するが、予想通り、渋滞に嵌まる。

概念図

アルバム

薄川本流腰越滝
800M付近の露岩小フェース状
980M肩の痩せた所
980M肩から天理岳
1010MPから両神主脈
1010MPから先の尾根の様子
1180M岩峰の
飛び降りた岩壁を振り返る
1280M倉沢ノ頭から辺見岳北峰
辺見岳北峰から両神主脈とアカヤシオ
キワダ平
エビヅルノ頭の天狗トリオ
剣ヶ峰山頂
薄川左岸登山道から
倉沢源頭と辺見岳北峰
登山道で見掛けたカモシカ

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