ジライ谷左岸尾根から笈ヶ岳(両白)

date 2005/5/21 快晴
コース 中宮展示館〜ジライ谷左岸尾根〜冬瓜岳〜笈ヶ岳(往復)
実働 10h05m。(往路:6h02m、復路:4h03m)
概要 予想外に残雪が少なく、一部藪漕ぎを強いられる。
メンバー すうじい(単独)
行程 →:山道・踏跡、\\:藪漕ぎ、:残雪ツボ足、=:車
【5月21日】 快晴
中宮展示館4:50→5:10野猿公園5:15→大岩5:55→6:30 1250P 6:40→\\→8:20冬瓜山8:30
\\9:15シリタカ山9:25\\\\\\10:50 JP 11:0011:37笈ヶ岳11:57JP
12:15\\\\シリタカ山北東コル12:55\\13:30シリタカ山13:4514:05冬瓜山東コル
14:15→14:25冬瓜山14:40→\\→15:40 1250P 15:55→大岩16:10→野猿公園16:45→
17:05中宮展示館17:35=17:43白山一里野温泉18:43=中宮展示館駐車場(泊)
使用装備 E-1、14-54mmF2.8-3.5、ED50-200mmF2.8-3.5、ストック、ピッケル
不用装備
記録  20年前に、白山から三方岩岳までスキー縦走し、白山スーパー林道を中宮温泉まで歩いて以来、気になっていた白山北方稜線。笈ヶ岳は、ここ数年狙っていたのだが、天候などの理由で、延び延びになっていた。

 上信越道経由で、新潟県妙高市の苗名滝・惣滝見物をした後、北陸道を金沢へ。R157を南下して、登山口である中宮温泉へと向かう。最終コンビニは、白山市白山町のローソンだ。白山一里野温泉を過ぎると、ドコモ携帯の電波が届かなくなるが、三又発電所手前の橋を渡る少し手前で、電波が届く路肩がある。

 中宮温泉手前で、白山自然保護センター中宮展示館の奥の駐車場に入る。手前の駐車場は、催し物用のテントで、埋め尽くされている。聞けば、21・22日で、「スーパー林道ウォーク」があるそうで、明日は一里野温泉から車両規制となるらしい。今日のうちから駐車しておけば、追い出されることは無さそうだ。

 スーパー林道のゲートと、中宮温泉の様子を偵察後、中宮展示館奥の駐車場に車を停め、暗くなってからテントを張る。早めに寝るが、緊張のためか、夜中に度々目を覚ます。コノハズクやヨタカの鳴き声も聞こえた。

【5月21日】 快晴
 4時頃起床し、テントをたたみ、準備をしていると、笈ヶ岳登山らしい単独者の車が到着する。4時50分、この単独男性と前後して、中宮展示館駐車場を出発し、ジライ谷野猿公園への遊歩道を辿る。心配されたジライ谷の徒渉も、ほとんど靴を濡らすことは無かった。

 ジライ谷左岸尾根取付は、ザレた急斜面で、尾根に乗った後も、聞きしにまさる急登である。登りは、木の根・岩角を掴んで登れるが、下りはどうなることやら・・・。尾根に取り付いて約40分、大岩の横を通過する。更に35分で、顕著な1250MPに至る。冬瓜山への稜線には、雪が殆ど残っていないのが望まれる。

 冬瓜山西肩JP近くまで登ると、尾根は広がり、踏跡は不明瞭になる。本来は残雪上を歩く所だろうが、かなり藪漕ぎを強いられる。赤・黄のテープを参考にして、ルートを捜す。これほど残雪が少ないと、冬瓜平経由よりは、稜線を忠実に辿った方が安全そうだ。

 冬瓜山への稜線を辿り、尾根が痩せて来ると、再び踏跡が明瞭になる。1250Pから1時間40分で、冬瓜山山頂に至る。ここからの展望は、頗る良い。雪の全く無い、冬瓜山山頂のギャップとナイフリッジを越え、急降下すれば、岩峰の東面を巻き、雪斜面を下る。

 シリタカ山への登りも、所々雪が消え、効率良い藪漕ぎルート選択が要求される。天気が良過ぎて、暑い暑い。今回、アミノ酸飲料を、1.5L担いできたが、全く足りない。残雪を少しずつ溶かし込んで、水増ししながら、冷たい飲料を楽しむ。広々したシリタカ山山頂は、雪で覆われており、展望も良い。

 シリタカ山から北東コルまでの下りでも、一部藪漕ぎを強いられたが、概ね雪の上を歩く。コルからJPまでの登りでは、岩壁下から左へと藪漕ぎトラバースをして、北面の残雪斜面に出る。最後の藪漕ぎは、JPへと忠実に登って、東面の残雪上に出る方が早い。

 JP東面の残雪上に出たら、あとはほぼ雪の上を歩いて行ける。前衛峰から、一旦下って、登り返しだ。笈ヶ岳山頂付近は雪が消え、ブッシュに掴まって、最後の一踏ん張りで山頂に至る。しばし、展望を楽しみつつ休憩する。北方の大笠山が、大きく見える。単独男性も登って来たが、下りも長いので、一足お先に山頂を後にする。

 JPからの藪漕ぎ下りは、ルートが判っているので、驚くほど楽だった。基本的に、藪漕ぎは、下りが楽だ(当たり前か)。シリタカ山からの下りも、楽チンだった。

 冬瓜山からの急降下あたりから、足がガクガクになってきた。冬瓜山西肩JP付近は、迷い易い藪となっているが、真新しいテープのお陰で、問題なく通過。ジライ谷左岸尾根に乗ると、脱水と低血糖と筋肉疲労でフラフラになってくる。足を踏み外さぬよう、集中力が必要だ。

 最後に、野猿公園の屋根が見えた時には、正直ホッとした。ルンルン遊歩道を歩いて、中宮展示館まで下ると、関係者が今日の分のイベントの後片付けをやっていた。公衆電話から下山報告をして、ホースの水を飲む。

 一里野温泉の日帰り入浴施設「天領」で、一風呂浴びてから、食糧調達のため、白山町のローソンまで下る。再び、中宮展示館駐車場に登り返して、テントを張り、明日のスーパー林道滝見に備えよう。

アルバム

ジライ谷左岸尾根1250MPから
雪の無い冬瓜山
ジライ尾根上部で
イワウチワ
1250MP上部の尾根から
白山を振り返り見る
冬瓜山から
白山方面を望む
同じく
白山のアップ
冬瓜山頂から
北面の冬瓜平を俯瞰
冬瓜山頂から
目的の笈ヶ岳と
奥の大笠山
冬瓜山・シリタカ山コル付近にて
大分ブッシュが出てきている
シリタカ山から
笈ヶ岳を望む
シリタカ山から
白山方面
JP東面の残雪上から
笈ヶ岳前衛峰
JP東面の残雪を振り返る
前衛峰から笈ヶ岳
前衛峰から振り返る
前衛峰から白山
笈ヶ岳山頂から、大笠山
笈ヶ岳山頂と白山

MR536_ 大田切川大倉谷惣滝見物(頸城)'05-05

MR538_ 尾添川蛇谷の滝見物(両白)'05-05

の表紙へ
本館トップページへ