栗原川不動沢核心部偵察(足尾)

date 2004/11/7 快晴
コース 栗原川林道〜源公平〜源公ノ滝〜大禅ノ滝〜円覚址〜円覚ノ滝下降点〜円覚ノ滝〜不動沢出合〜円覚ノ滝下降点〜円覚ノ滝上〜不動ノ滝〜円覚ノ滝上〜不動沢下降点(栗原川林道)
実働 4h45m。
概要 源公ノ滝から不動ノ滝まで、核心部ゴルジュも偵察。
メンバー のじやんさん、すうじい
行程 →:山道・踏跡、:溯行・下降、\\:藪漕ぎ、=:車
【11月7日】 快晴
さいたま4:10=7:30不動沢下降点8:10=8:25源公下降点8:35→\\→源公平8:55→9:00源公ノ滝
9:1510:20大禅ノ滝11:25\\→11:55円覚ノ滝下降点12:00\\12:20円覚ノ滝13:0013:20
三段ノ滝上13:3013:35五段ノ滝13:50\\→14:10円覚ノ滝上14:3015:15不動ノ滝15:45
16:20円覚ノ滝上16:25→16:45不動沢下降点16:50=17:10源公下降点17:25=18:35望郷の湯19:25
=21:30さいたま
使用装備 渓流シューズ水無、ヘルメット、E-1、11-22mmF2.8-3.5、EC14、三脚、9mmφx 40mザイル、アイスハンマー
不用装備 シュリンゲ、ハーネス、ハーケン、カラビナ
記録  近年、皇海山の最短登山路として知られる、栗原川林道の皇海橋と不動沢。栗原川〜不動沢右岸沿いの林道は、不動沢出合付近で、断崖絶壁の遙か高い位置から、谷を見下ろすことになる。岡田敏夫氏の「足尾山塊の沢」を参考に、のじやんさんと、核心部偵察に出掛けた。

【11月7日】 快晴
 老神温泉先のコンビニで待ち合わせ、栗原川林道へ向かう。皇海山登山と思われる車が、数台繋がる。凸凹の林道走行が、長い。トンネルを過ぎた先の、不動沢下降点に、一台デポ。準備をして、もう一台に相乗りし、源公下降点と思しきあたりへと戻る。途中、皇海山登山のバス(!)2台と擦れ違う。こんな狭い林道、よく走るよなあ。

 下降点から下り始めるが、踏跡はすぐに不明となり、上流側へとトラバース気味に、適当に下降する。やがて、川の近くまで降りると、平坦な旧歩道に出る。これを辿って行くと、源公平に出る。しばらく、滑床の右岸沿いに進み、左岸から10m滝を懸ける枝沢が出合うあたりで、入渓する。

 川幅いっぱいの幅広滑小滝を前衛として、源公ノ滝2段5x 8m滑滝が姿を見せる。これを越えて、少し行くと、インゼル状地形となる。その先で、左手前に大岩のある、釜を持つ4m3条幅広を、右岸から巻く。更に少し行って、4m幅広を右岸から越えると、右岸から8mほどの滝を懸ける枝沢が、水量比(1:10)で出合う。

 この先、滑床を進み、右岸に高い岩壁を見て、巨岩帯の左岸バンド状を巻いて進むと、右岸からガレ沢が出合う。倒木を利用して、右岸へ渡り、6x 10m滑滝、2mトヨナメをヘツる。本格的なゴルジュの入口には、大瀞の奥に、三段ノ滝最下段の大禅ノ滝15mが、強い水流のトヨナメとなっている。

 冷たい水に脚を踏み入れ、三脚を立てて撮影開始。のじやんさんの見付けた展望台は、絶妙の位置にある。三段ノ滝のゴルジュは、通常の方法では、突破出来そうもない。6x 10m滑滝の下に戻って、右岸のガレ沢に取り付いて、大高巻きすることにしよう。

 円覚址から流下する小沢の滝を、右上方に見ながら、その右岸のガレリッジをひたすら登る。やっと樹林帯に入り、岩壁の上を右上して、なんとか円覚址の平坦地へと至るが、昔あったとされる踏跡は、痕跡すら見当たらない。

 円覚址付近から、円覚ノ滝下のゴルジュへと、下降開始。途中、灌木に40mザイルを固定して、不安定な所を、下って行く。ザイルをそのままにして、先ずは円覚ノ滝を見に行く。左岸の草付斜面を登って、3段50mの滝の全貌を眺める。

 上段20mは、細かく見ると3段に分かれ、トヨ状直瀑・スダレ状斜瀑・滑滝となり釜を持つ。中段15mは、傾斜の強いスダレ状斜瀑で、トヨ状の釜に落下する。下段15mは、右へ向きを変え、チムニー状滝となっている。上段・中段の一部に陽が当たり、下段は暗く、コントラストが強過ぎて、撮影し辛い。素晴らしい滝を眺めるうち、次第に中・下段にも陽が当たるようになり、中段のトヨ釜付近に虹が出る。

 さて、不動沢出合へと下降を開始しよう。ゴルジュの中の巨岩帯を、苦労して下り、出合下流の三段ノ滝上段25m滝の落口に立つ。落口から俯瞰すると、水流が飛び出す上段25m滝、傾斜の緩い中段15m滑滝と釜が見える。しかし、下段の大禅ノ滝15mは見えない。

 出合に戻り、本流の五段ノ滝30mを撮影する。日が射さないので、薄暗い。午後2時近くなっているので、本流溯行を断念し、不動沢を戻り、下降したザイルを利用して、登り返す。ここはやはり、ザイル無しでは、危険であろう。

 踏跡を辿って、円覚ノ滝上に出る。ここから、滑とゴーロの不動沢を溯行して、飽きる頃、不動ノ滝12x 20m逆くの字トヨナメ滝に至る。30分ほど撮影し、引き返す。円覚ノ滝上から、不動沢下降点までの急登が、大汗をかくものであったことは、言うまでもない。

 デポした車に相乗りし、源公下降点へと移動する。皇海山登山の車は、既に帰ってしまったようで、暗くなった林道を、ひたすら慎重に走る。白沢村営「望郷の湯」で、一風呂浴びた後、のじやんさんと別れ、沼田から関越道に乗る。

溯行図

アルバム

滝見亭」に「栗原川不動沢'04-11_」があります(内容は同じです)

栗原川源公滝 2段5x 8m
栗原川源公滝 2段5x 8m
栗原川源公滝 2段5x 8m
栗原川 4m滝3条幅広
栗原川 4m滝3条幅広
栗原川 4m幅広滝
栗原川 4m幅広滝
栗原川 6x 10m滝
滝壺から栗原川大禅滝 12mトヨ斜瀑
滝壺から栗原川大禅滝 12mトヨ斜瀑
滝壺から栗原川大禅滝 12mトヨ斜瀑
左岸展望台から栗原川大禅滝 12mトヨ斜瀑
左岸展望台から栗原川大禅滝 12mトヨ斜瀑
左岸草付ガレ斜面から栗原川不動沢円覚滝3段50m
左岸草付ガレ斜面から栗原川不動沢円覚滝3段50m
左岸草付ガレ斜面から栗原川不動沢円覚滝3段50m
左岸草付ガレ斜面から栗原川不動沢円覚滝3段50m
栗原川三段滝上段落口から俯瞰
栗原川三段滝中段を俯瞰
栗原川五段滝30m
栗原川五段滝30m
栗原川不動沢円覚滝
栗原川不動沢円覚滝
栗原川不動沢円覚滝
栗原川不動沢円覚滝落口
栗原川不動沢円覚滝上ナメ
栗原川不動沢 3x 6mトヨナメ大釜
栗原川不動沢不動滝 12x 20m逆くの字
栗原川不動沢不動滝 12x 20m逆くの字

MR554_ 栗原川核心部(足尾)'05-11

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