奥大日岳・立山三山・弥陀ヶ原(北ア)

date 2003/9/26-28 ガスのち晴、晴時々ガス、ガスのち晴
コース 称名平〜大日平〜大日小屋〜大日岳〜大日小屋〜奥大日岳〜別山〜富士ノ折立〜大汝山
〜雄山〜一ノ越〜室堂〜地獄谷〜天狗平〜弥陀ヶ原〜八郎坂〜称名平
実働 第一日:3h50m、第二日:6h22m、第三日:5h05m、計:15h17m。
メンバー すうじい(単独)
概要 称名平から周回、称名川を巡る滝見の山旅。草紅葉と剱展望。
行程 →:登山道、=:交通機関
【9月26日】 ガスのち晴
=5:36富山5:46=6:36電鉄立山8:40=称名平8:55→9:08大日岳登山口9:18→牛ノ首10:05
→10:50大日平山荘11:40→12:35最終水場12:55→13:40大日小屋16:35→16:48大日岳
17:00→17:12大日小屋(泊)

【9月27日】 晴時々ガス
大日小屋6:55→7:38奥大日手前コル7:43→8:25奥大日岳8:50→9:00奥大日岳最高点9:05
→10:20新室堂乗越10:50→11:50別山乗越12:00→12:30別山北峰13:00→13:35真砂岳分岐
13:58→14:32富士ノ折立14:37→大汝山14:50→雄山15:08→15:30一ノ越山荘(泊)

【9月28日】 ガスのち晴
一ノ越山荘6:05→6:40室堂6:55→地獄谷7:15→7:35室堂分岐7:40→7:50休8:00→8:10
天狗平山荘8:15→8:25赦免滝展望カーブ8:40→8:55 2150M 9:10→9:55一ノ谷先10:00→
追分10:25→11:00弘法11:20→11:50第二展望台12:20→12:30第一展望台12:50→13:05
仮設展望台13:15→13:40称名平14:25=14:40電鉄立山15:19=16:18富山17:04=
記録  立山・剱に出掛ける度に、室堂から気になっていた大日三山。今回、称名川右岸から大日三山に登り、別山を経て立山三山を縦走し、室堂から称名川左岸の天狗平・弥陀ヶ原を下り、八郎坂を称名平へ下った。草紅葉を楽しみ、剱岳と称名川の滝を眺めながらの山旅であった。

【9月26日】 ガスのち晴
 寝台特急「北陸」に乗り込み、富山まで横になる。富山での接続は良好だが、立山駅での始発バスまで2時間待ちだ。立山駅まではマイカーで来る人が多いようで、ケーブルカー待ちの客が多い。天気も霧雨状なので、タクシーは利用せず、ひたすら待つ。称名平行始発バスの客は、自分だけ。今年は、称名滝の展望台が工事中で、観光客が半減しているそうだ。

 ガスは晴れず、展望台も立入禁止なので、称名滝は諦めて、大日岳登山道に取り付く。ジグザグの登山道を、黙々と登って行くと、猿ヶ馬場を経て、牛ノ首の痩せ尾根に至る。濡れて滑り易い岩場を、慎重に進んで行くと、階段を幾つか登って、やがて木道が始まる。

 木道は続き、やがて大日平へと繋がって行く。紅葉と草紅葉が、始まっている。大日平山荘裏には、一ノ谷に懸かる不動滝を望む展望台がある。生憎のガスであるが、しばらく粘ることにする。結局50分頑張って、ガスの晴れるのを待ち、不動滝の撮影をする。

 ガスが晴れると、陽射しが暑い。大日平から、ザクロ谷源頭を、鏡岩目指して登って行く。次第に傾斜が増し、ペースが落ちる。この先の稜線では、大日小屋を含め、水場が無いとのことなので、最終水場で、水を2.5L補給する。荷が重くなった分、更に苦しい登りとなった。やがて、鏡岩の横を通り、最後は右手の大日小屋へと、トラバースして行く。

 大日小屋直下の鞍部に出て腰を下ろすと、急にガスが出て、風が冷たい。あっと言う間に身体が冷えてしまったので、慌てて小屋へ向かう。宿泊手続きをして、小屋に入ろう。

 夕方になって、少し晴れてきたので、カメラ・三脚を持って大日岳へ向かう。山頂では、展望は得られなかったが、ブロッケンの撮影が出来た。夕食の時間が迫っていたので、急ぎ小屋へ戻る。夕食後に、剱岳が姿を見せたので、三脚を出して撮影する。小屋では、布団一組を確保できたので、快適に眠れた。

【9月27日】 晴時々ガス
 多くの登山者が、朝食前に出発して行った。出発準備を済ませてから、朝食を摂り、出発だ。朝日を浴びながら、七福園、中大日岳を経て、奥大日岳へ向かう。奥大日岳手前コルへは、かなりの急降下である。再び急登をして、南面トラバースを経て、奥大日岳山頂に至る。

 空は快晴となり、さあ三脚を立てなくちゃ、と思ったら、ライチョウ君がお食事中。先ずは、デジカメを構える。四囲を見渡せば、剱岳や立山、薬師岳方面が望まれる。稜線伝いに、最高点の東峰2611Pへ向かう。この辺り、チングルマの紅葉が見事だし、剱岳の眺めが頗る良い。

 2611Pから南への稜線沿いの下りは、踏跡が薄く、ガレている所もあるので、あまり勧められない。西へ引き返して、南西面をトラバースする縦走路に出た方が、無難である。やや苦労して薄い踏跡を下り、縦走路に合流する。さらに下って行くと、右下の称名川に、階段状スダレ滝が見える。ツバクロ滝であろうか。手持ちで撮影しておこう。

 室堂乗越付近では、三脚を立てたカメラマンが、中版カメラで剱岳を狙っていたが、生憎濃いガスが出ていた。室堂乗越から新室堂乗越への南面トラバースでは、紅葉が見頃であった。ガスの新室堂乗越で大休止し、土曜の混んだ山小屋泊まりを覚悟して縦走を続けるか、本日中に下山するか、思案する。称名平の終バスには、間に合いそうもないので、縦走続行を決断。

 別山乗越の剣御前小屋へ向けて、しばらく不明瞭な踏跡を辿る。やがて登山道がハッキリすると共に、ガスが晴れ始め、暑くなる。雷鳥平からの直登登山道の登山者が見えてくると、小屋はもうすぐだ。剣御前小屋の前は、交通の要衝、休憩する人で溢れている。剱岳はガスに隠れているが、そのうち晴れてくるだろうと思い、別山へ向かう。

 神社のある別山南峰2874Pを通過して、北峰2880Pまで進む。ここで剱岳を撮影すべく、ガスの晴れるのをひたすら待つ。粘ること30分で、雲上の剱を撮影する。満足して、南下する。内蔵助山荘泊の予定だったので、真砂岳分岐で、ザックをデポし、大汝山往復の準備をする。

 そこへ20〜30人ほどの団体さんが、擦れ違う。彼らの話の内容から、今夜は内蔵助山荘泊まりのようだ。あの山小屋に、この団体さんでは、ゆっくり寝ることは不可能だろう、一ノ越山荘の方が、まだ余裕がありそうだ。そんな訳で、立山三山越えを決意する。

 再びザックを背負い、富士ノ折立へ登って行く。今回は、未登の富士ノ折立に登ってみた。縦走路に荷を置いて、数分で簡単に登れる。岩峰の上に登ったところで、運良く剱岳が別山の上に姿を現す。デジカメで撮影しよう。縦走路に戻る頃には、再びガスに包まれる。大汝山でも、山頂を踏むが、展望は得られない。

 雄山では、今回も参拝料をケチって、雄山神社3003Pを踏めなかった。この辺りから、ガスと風が強まり、霧雨状になってくる。既に15時を過ぎているし、この天気なのに、まだまだ登ってくる人がいるのには驚く。急ぎ足で、ガレた登山道を下り、一ノ越山荘へ逃げ込む。

 ラッキーなことに、一ノ越山荘では、6畳部屋に3人だったので、余裕で寝ることが出来た。

【9月28日】 ガスのち晴
 朝になっても、ガスは晴れない。朝食は弁当にしてもらって、室堂へ下り始める。中程まで下ると、ガスが切れ始めた。辺りの草紅葉が、良い感じだ。室堂では、室堂乗越越しに毛勝三山を撮影する。大日三山にも、朝日が当たり始める。

 ミクリガ池から階段を下降して、地獄谷へ向かう。植物の姿は消え、煙が立ち上り、硫黄系のガスの臭いが強烈だ。トラバース道に入り、植物が復活してくるのにホッとした気持ちになり、大谷を大きく迂回して、天狗平へ向かう。草紅葉の湿原の所で、室堂乗越の上に剱岳が姿を見せる。ここでも三脚を立てる。

 天狗平山荘の所で、遊歩道を見失い、ウロウロする。山荘の人に、「ソーメン滝(赦免滝)を見るなら、車道沿いの二つ目のカーブからだよ」と教わって、車道沿いを下る。二つ目のカーブで三脚を立て、地獄谷出合に懸かる、スラブ状の赦免滝を撮影する。観光バスがすぐ横で停止するので、排気ガスが鬱陶しい。

 再び遊歩道に入り、草紅葉の湿原を縫いながら木道を下って行く。所々にテーブルとベンチがあるので、朝食にしよう。車道を走るバスの音が少し気になるが、長閑な雰囲気だ。この遊歩道では、三脚を担いだ人と結構擦れ違う。さらに下って行くと、木道も急降下の階段状となり、しまいには岩を穿った階段を下るようになる。一ノ谷を渡るのだ。

 最初の沢を渡り、中間尾根を越すところで、団体さんと擦れ違う。次の沢(こちらが本流だろうか)には木橋が懸けてある。登り返して、弥陀ヶ原の一角に出ると、ベンチがあるので、思わず小休止。再び歩いて行くと、木道のT字路の所で、多くの人が休んでいる。ここは弥陀ヶ原のバス停から近く、始まったばかりの紅葉を、皆さん楽しんでいるようだ。

 直進して追分へ向かう。車道を横断し、松尾峠方面の道を見送り、右へ車道沿いの木道を辿る。時折、登ってくる登山者と擦れ違う。弘法までは、車道の近くを歩くことが多いので、ちょっと興醒めだ。弘法で再び車道の右側に渡り、最初のベンチで休憩する。登ってくる人が多いのに、ちょっと驚く。

 さらに下って行くと、八郎坂の案内板があり、その先で美女平への木道が左へ分岐する。これを見送り、登山道を下って行けば、八郎坂の急降下が始まる。ガスで湿っているためか、少々滑り易く、緊張する。ガスの向こうから、ザーッという音が聞こえてきて、称名滝の存在を感じるのだが、何も見えない。「これで称名滝の姿を拝めなかったら、何のためにこのコースを選んだのか訳判んねえ」などと思いながら、ジグザグの坂道を下って行く。

 そのうち、ガスが薄くなった時に、滝の姿が見え出したので、ホッとする。第二展望台手前のコンクリートの路肩に三脚を立て、ガスが晴れる瞬間を待つ。かろうじて見えた称名滝の姿を撮影する。更に下って、第一展望台手前の坂でも三脚を立てる。この場所では、称名滝の中段付近の様子が、よく判る。

 仮設展望台近くまで下ると、観光客が多くて、擦れ違いが大変だ。折角なので、仮設展望台からも、滝見をする。混雑しているので、撮影は大変だった。フィルムを全て使い切り、満足して引き揚げる。飛竜橋まで下ると、あとはゆっくり、称名平まで舗装道を歩く。

 バス待ちの間、バス停横の建物の二階にある称名滝資料館?で勉強した。立山駅から富山に出て、特急「はくたか」と上越新幹線を乗り継いで帰る。

アルバム

アルバムT:大日岳・奥大日岳・立山三山

アルバムU:室堂・弥陀ヶ原・称名滝

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