名取川大行沢樋ノ沢・カケス沢右俣(二口)

date 2013/9/22-23 曇、曇時々霧雨
コース 大東岳登山口〜裏コース〜大行沢滑床〜樋ノ沢避難小屋〜樋ノ沢800M〜樋ノ沢避難小屋(泊)〜左岸枝沢〜カケス沢右俣〜北石橋〜登山道〜カケス沢二俣〜左岸枝沢〜裏コース〜大東岳登山口
実働 第一日:4h20m、第二日:5h03m、計:9h23m。
概要 大行沢樋ノ沢、避難小屋泊、カケス沢北石橋の奇観。
メンバー Neuron師匠、すうじい
行程 →:登山道・踏跡、\\:藪漕ぎ・踏跡不明、:溯行、=:車・鉄道

【9月22日】 曇のち霧雨
東京7:12=9:20仙台9:40=11:20大東岳登山口11:40→京淵沢12:55→下降点13:35\\13:40大行沢14:1514:40カケス沢出合14:4515:30ハダカゾウキ沢出合15:5516:00樋ノ沢避難小屋16:10樋ノ沢800M引返点16:5017:15樋ノ沢避難小屋(泊)

【9月23日】 曇時々霧雨
樋ノ沢避難小屋7:05→7:30カケス沢二俣7:409:50北石橋10:30→11:10二俣11:20→12:15裏磐司展望台12:35→13:28大東岳登山口13:55=14:00二口温泉14:40=16:03仙台16:41=18:48東京
使用装備 渓流靴、軽登山靴、ヘルメット、アイスハンマー、コンデジ、E-P2、ED14-150mmF4-5.6、9-18mmF4-5.6、三脚
ハーネス、スリング、カラビナ、GPS、寝袋、コンロ一式
不用装備 8mmx30mザイル、8環、ハーケン、ツェルト
記録  頸城の真川金山谷・裏金山谷・鍋倉谷以来29年ぶりに、Neuron師匠と沢登りに出掛けた。天気はあまり良くなかったが、大行沢の滑・トヨナメとカケス沢右俣の連瀑が楽しめた。奇勝:北石橋は一見の価値あり。

【9月22日】 曇のち霧雨
 東北新幹線で仙台へ向かい、レンタカーで二口温泉へ。幹線道路で渋滞に巻き込まれたが、30分ほどのロスで済んだ。大東岳登山口の駐車場に駐車する。

 大行沢左岸沿いの裏登山コースを辿って行くと、白滝沢の先で登山道は高度を上げる。雨滝では、断崖から滴が降って来る。やがて、木々の枝葉の合間から、落差のある滝が見下ろせる。どうやらこれが、京淵沢出合に懸かる梯子滝のようだ。間もなく、京淵沢を渡り、4m滝を見下ろす。

 少し京淵沢右岸沿いに登り、鞍部状で尾根を乗っ越すと、再び大行沢左岸沿いにトラバースを続ける。岩床沢を渡ると、一段と高度を上げ、道も悪くなる。「迂回路」の看板とテープの張られた場所があり、そこから不安定な籔斜面を下って、大行沢に降り立つ。

 滑の上に岩々が乗ったような場所で、ちょっと降りるのが早すぎたかな。沢靴に履き替え、溯行開始する。少し進むと、期待した滑床が始まる。一旦滑床が始まると、あとは蜿蜒と続く。しばらくは、ひたすらヒタヒタ、ジャブジャブと滑床を行く。

 30分弱で、・654カケス沢出合に至る。その先すぐの右岸に踏跡が続き、「北石橋入口」の道標が立つ。カケス沢二俣を偵察し、再び大行沢の溯行を続ける。まだまだ、滑床は続く。やがて、3m幅広滝に至り、三脚を立てて撮影する。

 3m幅広滝を過ぎても、まだまだ滑釜・滑床は続く。流倒木にさえ、何か風情を感じるのは、渓相のためだろうか。そろそろ避難小屋が近いはず、と思っていたら、右前方に大きな滑滝が現れた。7x12m程度はありそうだ。この樋ノ沢出合滝を越えないと、避難小屋に行けないぞ。

 ザックを下ろし、滝の撮影をしながら、ルートを検討する。正面左手の流倒木ジャングルの奥には、更に落差のある滑滝があった。これが、ハダカゾウキ沢出合滝だ。流倒木に邪魔され、不安定だが三脚を一脚状態にして撮影する。

 樋ノ沢出合滝は、水流左は、ちと登れそうもない。結局、右壁の端を、小さな段差を利用して登ることが出来た。出合滝を越えると、左岸に樋ノ沢避難小屋が見える。日暮までまだ間があるので、避難小屋に荷物を置いて、樋ノ沢を偵察しよう。缶ビールを、流れの石の下に置いて、冷やしておく。

 その名の通り、樋ノ沢はトヨナメの宝庫だ。さらに沢幅一杯の滑床も釜もある。16時50分、800M付近で引き返す。帰りも楽しくナメを満喫し、缶ビールを回収して避難小屋へと戻る。

 小屋の外で、夕食を始めたら、雨が降り出した。慌てて小屋の中へと撤収する。エアマットを省略したのがちと悔やまれたが、概ね快適な夜を過ごす。

【9月23日】 曇時々霧雨
 お世話になった避難小屋を後にして、裏コースを下流側へと辿る。傾斜の緩そうな左岸枝沢を、下って行く。予想通り、難所は無い。枝沢出合の3m滝も、問題なく下ることが出来る。降り立ったところは、カケス沢出合のすぐ上流だ。

 北石橋へ向かう登山道入口付近に、余分な荷をデポしておく。すぐ横が、カケス沢二俣である。貧弱な水量の右俣に入ると、平凡な印象の溯行となる。大人しい小滝が続く。

 やがて、少しゴルジュっぽくなって来る。連瀑帯入口の小滝を越えて行くと、奥に2段12mが姿を見せる。どうやら、右壁を微妙なバランスでトラバースするらしい。メチャンコ悪そうなので、ビビる。結局、右岸のブッシュ帯を巻く。続くトヨナメ滝深釜は、右から巻いた。その後しばらく、快適に登る。

 流木が上に引っ掛かった3m滝は、右岸巻も考えたが、最後の草付スラブが急なので断念する。結局、右壁の微妙なトラバースを選択。Neuron師匠に、お助け紐を出してもらう。続く小滝CS瀞は、突入して少し泳ぎ、突っ張りで登る。

 一見登れそうもない5m直瀑は、右壁に意外としっかりしたホールドがあり、立木を目指して登る。続く2m滝は、釜に入って、ショルダーにトライしたが、最後の手掛かりが無く断念し、右から、ズルズルの泥付壁を、ブッシュ頼りに巻く。

 その後も小滝は続く。2段トヨナメ滝は、右壁をトラバース気味に登る。さらに滑小滝を幾つか越えて行くと、 次第に周囲が開けて来る。やがて、右岸に草付斜面が広がると、正面に北石橋の奇観が見えて来る。北石橋を潜る滑滝の下に回り込んで、撮影を始める。見れば見るほど、不思議な造形である。休憩後、滑滝を登って北石橋を潜り抜けることにする。途中から、水線左に移って、慎重に登ろう。潜り抜けた上流にも、滑床は続いている。

 ここまでで十分満足し、左岸側に続く登山道を辿って、出合まで下降しよう。笹斜面を登り、小尾根を乗っ越した後も、しばらくトラバースが続く。やがて急な下りを経て、幅広尾根の広葉樹林帯を下るようになる。途中、姥楢という看板があり、それらしき古木が立っていた。

 カケス沢出合近くの北石橋入口まで下り、デポしておいた荷を回収する。帰りも、同じ左岸枝沢を登って、裏コース登山道に戻る。裏コースを少し下流側へ辿ると、北石橋入口への下降路があり、立派な道標も立っている。

 再び、京淵沢の4m滝を見て、裏磐司展望ベンチで休憩する。梯子滝を撮影しようと、小尾根を少し下ったが、木枝が邪魔するので断念。雨滝は、相変わらず滴が降り掛かる程度だ。裏コース入口近くまで戻った所で、フシグロセンノウが咲いていた。

 車に戻り、ばんじ山荘で入浴する。仙台駅でレンタカーを返し、やまびこ自由席に座って帰京する。

GPS軌跡

アルバム

裏コース入口
雨滝
京淵沢4m滝
大行沢入渓点下流側
大行沢入渓点上流側
溯行開始
大行沢滑床を行く
大行沢滑床を振り返る
大行沢滑床を行く
大行沢滑床を行く
大行沢滑床を行く
大行沢滑床を行く
カケス沢出合付近にある北石橋入口の道標
カケス沢出合上流
カケス沢出合上流
3m滝
3m滝
3m滝
釜と滑
釜と滑
釜と滑
樋ノ沢出合滝
ハダカゾウキ出合滝
ハダカゾウキ出合滝
樋ノ沢出合滝
樋ノ沢出合滝
トヨナメと釜
滑釜
滑釜
トヨナメ
2m堰堤状
800M引返点付近
樋ノ沢避難小屋
枝沢を下降
枝沢出合
カケス沢二俣
右俣を行く
小滝が続く
連瀑帯下流の3m釜
連瀑帯入口
2段12m右岸巻
右から巻く
左を登る
右を登る
右壁微妙トラバース
泳いで取付く小滝CS瀞
小滝CS瀞を登る
一見登れそうもない5m直瀑は、右壁に意外としっかりしたホールドがある
5m直瀑の右壁を、立木目指して登る
続く2mは右から巻く
右壁を登る
北石橋に到着
北石橋
北石橋
北石橋
北石橋滑滝を登る
北石橋滑滝を登る
北石橋上流
北石橋を俯瞰
広葉樹林帯を下る
姥楢
左岸枝沢出合
下降路があった
立派な道標も
京淵沢4m滝
雨滝
フシグロセンノウ

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