海沢枠木沢右俣(奥多摩)

date 2011/11/4 曇時々晴
コース 海沢園地〜大滝〜不動滝〜枠木沢滝〜奥ノ大滝〜海沢探勝路〜海沢園地
実働 登り:5h47m、下り:1h、計:6h47m。
概要 大滝から入渓、枠木沢滝右岸巻きと奥ノ大滝が核心。
メンバー すうじい(単独)
行程 →:山道・踏跡、:溯行、\\:藪漕ぎ・不明瞭な踏跡、=:車
【11月4日】 曇時々晴
自宅5:15=7:15海沢園地7:50→8:25大滝下8:50\\9:05岩茸石滝右岸9:20\\不動滝上9:4010:45枠木沢滝下11:40\\枠木沢滝上12:5013:35二俣13:48奥ノ大滝下14:10奥ノ大滝上15:15\\15:25海沢探勝路1075Mコル15:40→大滝下降点16:20→16:40海沢園地17:00=19:20自宅
使用装備 軽登山靴、渓流靴、ヘルメット、アイスハンマー、ハーネス、8環、8mmx30mザイル、スリング、μ-725SW、三脚、E-1、ED12-60mmF2.8-4、携帯電話、GPS
不用装備 ハーケン
記録  2年ぶりの海沢訪問。前回溯行時、枠木沢右俣に興味を持ったのであった。今回、大滝・不動滝ゴルジュのルートは既知であり、さほど苦労しなかったが、枠木沢滝右岸巻きと、右俣奥ノ大滝については、かなり緊張した。当初、枠木沢を溯行して、大岳山から御岳・大楢峠を経由して、海沢園地に戻る計画だったが、今回も時間的・体力的に無理であった。1075Mコルから、おとなしく海沢探勝路を戻る。

【11月4日】 曇時々晴
 海沢園地前の林道路肩に駐車する。準備していると、単車で到着した軽装のハイカーが、出発して行った。園地を通り抜け、三ツ釜滝を手持ちで撮影後、ネジレ滝へと向かう。かなり暗いけれど、ネジレ滝も手持ちで撮影し、海沢探勝路に合流する。

 探勝路の大滝下降点から、大滝滝壷前へと下る。ここは、三脚を立てて撮影しよう。大滝滝壷前で、軽登山靴を渓流靴に履き替える。



 滝壷下流で右岸へと渡り、落ち葉泥の被った右岸窪状に取り付く。ホールドを覆う落ち葉泥を?き退けながら、窪状を登る。今回は、滝框には下りず、そのまま右岸小尾根を少し登って、滝框右岸バンドを辿る。

 滝框右岸バンドの立木の所で確保して、三脚を立てる。不動滝を撮影しよう。岩茸石滝右岸からも、不動滝を撮影する。岩茸石滝上で岩茸石沢を渡り、少し岩茸石沢左岸沿いに登って、不動滝右岸バンドに乗る。一段下にもバンドはあるが、それを辿ると、落口上で懸垂下降を余儀なくされそうだ。

 右岸バンドを忠実に辿り、落口尾根を登り気味に乗っ越す。落口尾根から、立木を利用して、斜めに下降すれば、ザイルを使用せずに、不動滝上流に降り立つことが出来る。平凡になった海沢を溯行すると、間も無くミニゴルジュが始まる。

 入口2x6mトヨナメ、小ナメ、3mナメ、3mスラブと、ヘツリを交えて越えて行く。左へ曲がって少し開け、さらに小ナメを二つ越える。ミニゴルジュを過ぎると、大岩ゴーロ状となり、やがて左岸側から、倒木と土砂が押し出している。

 枠木沢出合の石滝を越え、枠木沢に入ると、しばらく大岩混じりのゴーロ状が続く。やがてゴーロの中に、ナメが所々現れ、徐々に左へと曲がって、枠木沢滝下に至る。撮影と休憩後、一旦右岸に取り付き、途中まで偵察する。結構ヤバそうな巻きに、かなりビビる。結局、滝下到達から1時間弱の逡巡の後、行ける所まで行こうと、荷物を担いで右岸巻きに取り掛かる。

 右岸の凹角フェース状を登り、右手のカンテ状に乗る。目指す右岸バンド手前には、イヤらしそうな斜面トラバースが控えている。木の根頼りに、右上方へと登り、掘り出した木の根にスリングを懸け、急な不安定泥斜面をトラバース気味に斜下降して、右岸バンドに乗る。

 右岸バンドの立木にザイルを懸け、右下へと一段下降し、右上に登り返して、右岸テラスに乗る。右岸テラスの側壁には、ハーケンが打ち込まれた支点があった。右岸テラス側壁の支点を利用し、ザイルを懸けて下段落口上へと下降する。枠木沢滝上段4mを左から越え、枠木沢滝上に立つ。滝上は、平凡かつ籔っぽい。

 平凡になった枠木沢を溯行して行くと、ワサビ田が現れる。流れは籔っぽく、歩きにくいので、左岸にヒノキの植林帯が出現した辺りから、ヒノキ林との境界沿いに踏跡を辿る。溯行に飽きる頃、落葉樹林帯の930M二俣に至る。右俣は水流二分で出合っている。

 二俣で小休後、涸れゴーロ状の右俣に入る。次第に傾斜が出て来て、籔っぽいナメが続く。主として右岸沿いに登って行くと、やがて右岸に涸れルンゼを見て、正面に奥ノ大滝らしき滝が出現する。

 倒木に覆われた、最初のスラブ滝を、右岸から巻いて、第二段7mの下に立つ。流倒木が敷き詰められた場所である。取り敢えず撮影後、正面から取り付き、少しシャワーを浴びつつ、倒木を利用して、中段バンド状に上がる。バンド状を、そのまま左上し、左カンテ状草付に逃げて登る。

 続く5m滑滝は、右岸から、一旦左壁を滝下へと降り立ち、右手の流倒木のジャングルジムを騙して登り、左岸斜面を登って巻く。左岸斜面から、7mトヨを覗き込むと、登るのは容易ではなさそうだ。7mトヨの左岸斜面を、さらに登ったが、落口へとトラバース出来ず、引き返す。

 7mトヨの下へと降り立ち、下降気味に右岸斜面に取り付く。木の根頼りの登りとなる。そのまま右岸斜面を登って行き、出口5mCS上へと下降する。奥ノ大滝上は、大岩の重なる伏流となる。涸れた石滝を越え、籔っぽい平流となった沢から離れ、左岸斜面を登ると、間もなく海沢探勝路の1075Mコルに出る。

 既に午後3時半近くなっていたので、大岳山往復を断念し、軽登山靴に履き替え、探勝路を下降する。海沢園地まで、下り丁度1時間であった。

GPS軌跡

溯行概念図

アルバム

三ツ釜滝
三ツ釜滝
ネジレ滝
大滝
大滝
大滝右岸窪状
滝框右岸バンド
滝框右岸バンドより不動滝
滝框右岸バンドより不動滝
滝框右岸バンドより不動滝
不動滝右岸バンドを振り返る
不動滝右岸バンドより岩茸石滝俯瞰
不動滝右岸バンドより不動滝落口
岩稜乗越点
滝上下降ルートを振り返る
不動滝上から俯瞰
ミニゴルジュ入口
ミニゴルジュ核心俯瞰
小ナメ
ミニゴルジュ出口
枠木沢滝
枠木沢滝
枠木沢滝
枠木沢滝右岸バンド
枠木沢滝右岸バンド
右岸バンド核心部を振り返る
枠木沢滝上段4m
枠木沢滝下段落口
テラスからの下降
右岸テラスとバンド
右俣から二俣方面
奥ノ大滝第一・二段
第二段7m
5m滑滝
7mトヨ
出口5mCS
奥ノ大滝上
出口CS上より俯瞰
1075Mコルへ
1075Mコル

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