傾山(祖母傾大崩)

date 2010/5/22 晴のち曇
コース 九折鉱山跡登山口〜三ツ尾〜三ツ坊主〜傾山〜九折越〜九折鉱山跡登山口
豊栄林道観音滝上登山口〜観音滝滝壺(往復)
実働 登り:4h35m、下り:2h40m、滝見:45m、計:8h。
概要 三ツ尾・三ツ坊主コースを登り、ツツジの山頂を経て、九折コースを下る。
メンバー すうじい(単独)
行程 →:登山道・踏跡、=:車・交通機関
【5月22日】 晴のち曇
上畑民宿あんどう6:10=615九折鉱山跡登山口6:30→7:10豊栄林道観音滝上登山口7:15→8:45三ツ尾9:00→9:40三ツ坊主U峰10:00→6mカンテチムニー10:35→11:00小休11:10→11:55傾山12:15→13:10九折越13:15→13:45豊栄林道上部13:55→14:20カンカケ谷14:45→15:35九折鉱山跡登山口15:40=16:00豊栄林道観音滝上登山口16:05→16:25観音滝滝壺16:45→豊栄林道観音滝上登山口17:10=18:45高千穂YH(泊)

【5月23日】 雨
高千穂YH7:25=8:40数鹿流ヶ滝P 10:10=10:40大津温泉岩戸の里16:40=18:00熊本空港20:30=羽田22:05
使用装備 軽登山靴、杖、μ725SW、E-1、ED12-60mmF2.8-4、(滝見:三脚、μ725SW、E-1、ED12-60mmF2.8-4)
不用装備
記録  大崩山に続く、九州遠征の第二弾は、傾山である。大崩山に登った日は、上畑の「民宿あんどう」に宿泊し、翌朝、おにぎり弁当を作ってもらう。

【5月22日】 晴のち曇
 誰もいない登山口駐車場にレンタカーを停め、九折川左岸沿いを歩き始める。ふと見上げれば、三つ坊主と思しき岩峰群が聳え立つ。少し進むと、右手に九折越登山道が分岐する。これを見送り、さらに進むと、九折川右岸へと渡る。

 その先で林道と分かれ、左手の少し荒れ気味の観音滝・三ツ尾への登山道に入る。少し登って、左手へとトラバースして行く。トラバースが小尾根に乗ると、観音滝の滝壺へ下る踏跡が分岐する。時間があれば、帰りに滝壺へ下ることにして、観音滝左岸を巻くように登る登山道を辿る。

 観音滝の音が大きくなると、木枝の合間から、観音滝が見えてくる。落差70mとのことで、えらく急な壁を、一気に滑り落ちている。水量の少ないのが、ちと惜しい。巻道も、次第に厳しくなる。あまり滝に気を取られていると、危なそうだ。

 滝上で、右岸へと徒渉するが、水量が多くないので、濡れることはない。豊栄林道まで、急登する。豊栄林道の観音滝上登山口で、登山届に記入し、そばに立て掛けてあった杖を拝借する。下山後に、車でここまで来て、観音滝壺へと下降することにしようか。

 樹林帯を登って行くと尾根に乗り、尾根沿いの登山道を登る。次第に気温が上がってきて、少々汗をかかされる。意外と長い道のりだが、林道から1時間半で三ツ尾の分岐に到達する。広葉樹に覆われ、展望は良くないが、由布岳らしき山も垣間見える。

 三ツ尾からは、樹林の快適な尾根道が続く。次第に、岩峰らしきものが、目に入るようになる。水場コース(青スズコース)を左に分け、坊主コースへと進む。三ツ坊主最初の顕著な岩峰は、東面を巻く。これがT峰であろうか。

 三ツ坊主二つ目の岩峰(U峰?)は、縦走路からすぐなので、登ってみる。頗る展望が良い。E-1を出して、撮影開始。拳骨みたいに見えるのは、障子岩であろう。その右奥に見えているのは、阿蘇の山々に違いない。障子岩の左の端正な雰囲気の山は、祖母山であろう。左手前には、笠松山・本谷山が見えている。お隣のV峰と二ツ坊主を眺めながら、水分を補給する。

 縦走路に戻り、岩場を下って先を急げば、やがて、切り立つ岩壁に挟まれたルンゼを見下ろす場所がある。三ツ坊主付近の岩壁の彼方には、障子岩のギザギザが見える。二ツ坊主の登りの名所、6mのカンテ・チムニーに差し掛かる。乾いた岩は、フリクション十分。6mのカンテ・チムニーを越えると、二ツ坊主は間もなくだ。

 二ツ坊主を過ぎ、緩やかな鞍部の先で、小休止する。その先で、五葉塚入口の15m岩場を登るが、岩肌は乾いているし、ホールドもしっかりしている。五葉塚では、アオスズ谷から登ってくる水場コースが合流する。

 少し荒れた感じの登山道を辿って行くと、やがてアケボノツツジの多い前傾のピークに立つ。本傾へは、アケボノツツジを楽しみながら、一旦下って登り返すことになる。本傾の三角点ピークには、角張った大岩が転がっている。雲が出てきて、展望はあまり良くないのが残念だ。ここで、本日初めての登山者に出遭う。南側には、後傾のピークが控えている。ピンク色はアケボノツツジ、白はムシカリであろう。

 山頂を辞し、アケボノツツジを堪能しつつ、後傾へと向かう。後傾にも、アケボノツツジが見られる。後傾のピークから西方を見遣ると、九折越へと続くセンゲン尾根の先に、笠松山・本谷山が連なる。ここから西へ下って行く。センゲン尾根を下って行くと、小高い展望の良い場所がある。おそらく、こがセンゲンであろう。振り返れば、傾山の三ピークが聳え立つ。雲が増え、山頂が隠れ始めている。

 九折越に至ると、大きな広場になっている。ここが、ヘリポートなのだろうか。避難小屋は、笠松山方面に少し登った所にあるらしい。広場からは、二ツ坊主・三ツ坊主を眺めることができる。九折越の広場横から、細い泥溝状の山道を下る。左手へのトラバースから小尾根に絡み、下って行くと、樹林の中のあちこちに、朱色のツツジが咲く。

 30分ほど下ると、金属製の階段を降りて栄林道上部に出る。さらに下る山道は、林道を僅かに左手へ進むと下降点がある。林道のその先を見に行くと、登山者のものであろうか、乗用車が1台停めてあった。林道から再び小尾根に絡みつつ下ること30分弱で、カンカケ谷に出る。小滝があり、涼しい。ここで大休止し、宿で作って貰ったおにぎり弁当を広げる。

 しばらくカンカケ谷沿いに下り、やがて左岸側の杣道を辿るようになる。右下に芥神ノ滝を見下ろし、ちと後ろ髪を引かれたが、ひたすら杣道を急ぐ。いくつかの枝沢と小尾根を回り込んで、やがて見覚えのある場所に出る。九折鉱山跡登山口の駐車場に戻り、今度は観音滝見物に向かおう。

 駐車場から上畑方面に少し戻った分岐から、豊栄林道に入る。20分ほど林道を車で登って行くと、観音滝上登山口に至る。すぐ近くの観音滝下降点の前に駐車する。カメラと三脚だけ持って、朝登った登山道を下って行く。ドウカイ谷の観音滝落口上を徒渉し、左岸巻道を下ると、小尾根上の滝壺分岐点に至る。

 ここから滝壺へ向かう踏跡が、なかなか曲者で、途中からかなり不明瞭になる。なんとか谷に下りて、滝下へと辿り着く。水量は少ないが、急な岩壁を一気に滑り落ちる、見事な滝だ。落差70mを見上げ、直下から画角に収めるのには、苦労する。

 登り返しも大変で、25分ほど掛って車に戻った。上畑から尾平トンネル経由で、この日の宿である高千穂YHへと向かう。宿に着く頃、雨が降り出した。

【5月23日】 雨
 この日は、祖母山に登る予定であったが、九州地方には大雨洪水警報が出され、帰りの飛行機もヤバそうだった。登山は諦め、通行止になる前に、先ずは宮崎県から熊本県へと抜けておこう。

 土砂降りの中、黒川の数鹿流ヶ滝を見物に行くと、遊歩道が水没していた。傘を差しながら、三脚を立てるが、折れた枝葉が邪魔である。あまり無理をすると、遭難しそうだったので、訳の判らない写真を撮影して、お茶を濁す。

 その後、少しでも熊本空港に近い場所で暇つぶしをしようと、大津温泉岩戸の里へ向かう。飛行機は、少し遅れたが、無事出発したのであった。

MR648_ 大崩山(祖母傾大崩)'10-05

アルバム

九折鉱山跡登山口
傾山の三岩峰
九折越・三ツ尾分岐
三ツ尾への入口
観音滝滝壺下降点
左岸巻道から観音滝
左岸巻道から観音滝
観音滝上徒渉点
豊栄林道の滝上登山口
豊栄林道の観音滝下降点を振り返る
三ツ尾
快適な尾根道
水場コース分岐
三ツ坊主T峰?
三ツ坊主U峰?から障子岩
三ツ坊主U峰?から祖母山
三ツ坊主U峰?から九重山群
三ツ坊主U峰?から祖母山群
三ツ坊主U峰?からV峰と二ツ坊主?
三ツ坊主のルンゼ
三ツ坊主のルンゼから障子岩を遠望
6mカンテ・チムニー
チムニー上から祖母山
二ツ坊主から笠松山・本谷山方面
15mの岩場
五葉塚の分岐
前傾のアケボノツツジ
前傾のアケボノツツジ
本傾山頂
本傾から後傾
アケボノツツジ
後傾への道
後傾から本傾
後傾から本谷山
センゲンから二ツ坊主
センゲンから傾山
九折越の広場
九折越の広場から二ツ坊主・三ツ坊主
朱色のツツジ
豊栄林道に降り立つ
豊栄林道
カンカケ谷の滝
今朝直進した九折越三ツ尾分岐に出た
観音滝
観音滝
観音滝
観音滝
観音滝
白川黒川数鹿流ヶ滝・濁流爆発
白川黒川数鹿流ヶ滝・濁流爆発
白川黒川数鹿流ヶ滝・濁流爆発
白川黒川数鹿流ヶ滝・濁流爆発
大津温泉岩戸の里

の表紙へ
本館トップページへ