二ノ谷コースから小秀山(阿寺)

date 2009/12/4 曇のち晴
コース 乙女渓谷駐車場〜二ノ谷コース〜男滝〜兜岩〜小秀山〜兜岩〜三ノ谷コース〜林道〜乙女渓谷駐車場
実働 登り:4h25m、下り:2h45m、計:7h10m。
概要 滑る木道辿り、男滝見物、御嶽・中アは頭を隠す。
メンバー すうじい(単独)
行程 →:山道・踏跡、:溯行、\\:藪・踏跡不明瞭、=:車
【12月4日】 曇のち晴
自宅2:10=中津川IC 6:00=7:10乙女渓谷駐車場8:00→9:10男滝9:40→10:00子滝10:05→孫滝10:20→10:55第一展望台11:10→カモシカ渡り11:28→11:55二ノ谷・三ノ谷分岐12:15→兜岩12:40→13:35小秀山13:50→14:55二ノ谷・三ノ谷分岐15:10→三ノ谷登山口16:20→16:50乙女渓谷駐車場17:05=小牧IC 19:15=宿
使用装備 登山靴、ストック、μ-725SW、E-1、ED12-60mmF2.8-4SWD、三脚、テルモス、GPS
不用装備 アイゼン、ハーネス、8mmx30mザイル、8環
記録 【12月4日】 曇のち晴
 自宅を午前2時過ぎに出て、中央道をひた走る。中津川ICを経て、加子母の乙女渓谷キャンプ場の駐車場に着いたのは、午前7時過ぎであった。身支度に時間が掛かり、キャンプ場管理棟横の木橋を渡って、歩き始めたのは、8時であった。

 白川を渡ると、渓谷の案内板がある。二ノ谷右岸沿いに、遊歩道が始まるが、すぐに幅広木道となる。立派なのは良いが、昨日の雨で濡れており、うっすら表面が凍結し融け始めて、極めて滑り易く難色だ。

 慎重に木道を辿れば、やがて乙女渕というトヨナメ小滝の渕の横を通る。なかなか美しい所だ。左岸側を回り込むように登って行くと、ネジレ滝が木枝の合間から垣間見える。ネジレ滝からさらに進むと、次に出てくる滝が和合滝である。

 しばらく登ると、左岸の小尾根に展望台があるので、寄り道してみる。夫婦滝の男滝が見えるが、女滝の方は水量が少ないためか、ハッキリしない。展望台から間もなく、右岸側に作業小屋がある。避難小屋としても使えるらしい。

 さらに登って、「烏帽子岩」の道標があるので、その指し示す方を見遣ると、ちょんまげのような形をした岩が聳えている。

 駐車場を出発して1時間10分、ついに男滝の下に立つ。辺りはちと荒れていて、水量も少ないのが残念である。あまり時間もないが、今回の目玉の一つなので、三脚を立てて撮影する。じっとしていると、身体が冷えてくる。テルモスの紅茶を飲み、オニギリを食べておこう。ここで、30分を費やす。

 ここで引き返す人が多いためか、男滝から先は、道が急に悪くなる。男滝は、右岸から巻くような形で登って行くが、ちと判り難い箇所もある。横からの男滝は、木立で邪魔されて、撮影し辛そうだ。道草せずに、先を急ごう。

 20分ほどの右岸巻きを経て、男滝落口上に出る。男滝落口すぐ上で、左岸へと渡るのだが、そこは子滝の真ん前である。やはり、三脚を立ててしまう。ちと暗めだが、イイ感じの滝だ。

 次第に雪で白っぽくなった登山道を辿り、子滝から15分で、孫滝に至る。残念だが、三脚を立てる精神的・時間的余裕が無い。滑り易い濡れゴーロを進み、少し孫滝に接近して、手持ちで撮影しよう。孫滝を最後に、登山道は谷から離れ、右岸の小尾根へとトラバースして行く。

 小尾根に取り付いて登って行くと、やがて鎧岩と名付けられた大岩の下に出る。岩根に沿って、左へと回り込む。オーバーハング気味に聳え立つフェース状岩壁下のバンド状を、辿って行く。これは、結構迫力がある。さらに顕著な痩せ尾根に乗ると、第一展望台と名付けられた場所がある。眺めが良いので、小休しよう。

 第一展望台から20分ほど登ると、木の根と岩が混在する、急な尾根となる。いよいよ、「カモシカ渡り」の始まりだ。両手両足を用いて、グイグイ登る。岩稜もあるが、全く雪が付いていないので、楽勝である。実は、かなりの積雪を予想して、同ルートの下降に備え、8mmx30mザイルとハーネスを用意して来たのだが、この分では杞憂に終わりそうだ。

 急登を終えると、樹木に囲まれた痩せ岩稜を通過するが、こちらにはうっすら積雪があった。滑らぬよう、慎重に進む。右前方のピークに、兜岩が見えて来るが、まだまだ結構登らねばならない。カモシカ渡りに取り付いてから30分弱で、二ノ谷三ノ谷分岐に到着する。紅茶でパンを流し込み、取り敢えず休憩だ。

 二ノ谷・三ノ谷分岐に登攀具と三脚をデポし、荷を少し軽くして、小秀山を往復しよう。分岐から20分ほど登ると、兜岩の直下に出る。少し左手側から、滑らないよう慎重に、雪の付いた岩場を登る。兜岩のピークに出ると、なかなか高度感がある。北の方を見遣れば、残念ながら、御嶽は雲の中だ。

 第一高原と名付けられた場所を過ぎ、北へ向かうと、鞍部の樹林帯の雪は、臑くらいまで潜る。適当にズボズボ踏みながら、先を急ごう。白巣峠へ続く尾根の分岐を過ぎ、第三高原と呼ばれる辺りに来ると、頭を雲に覆われた中央アルプスの峰々が望まれる。ここからの小秀山は、地味な姿である。

 小秀山山頂に至ると、晴れていれば正面に木曽御嶽が望まれるのであろうが、やはり頭を雲の中に隠している。山頂一帯は、オコジョがよく現れるらしく、ロープが張ってある。中央アルプスの方を見遣ると、先ほど見たよりは少しましになって、雲の上にいくつかのピークが白い頭を出している。

 帰り道も長いので、そろそろ山頂をあとにしよう。兜岩を経て、二ノ谷・三ノ谷コース分岐に戻り、デポした登攀具と三脚を回収する。午後3時になってしまったので、二ノ谷コース下降を諦めて、より安全そうな三ノ谷コース下降を選択する。

 うっすら雪の積もった三ノ谷コースを下って行くと、1650M付近で小尾根を跨ぎ、振り返ると鶏岩が望まれる。その後も、比較的歩き易いジグザグの登山道が続く。ちと冗長な感じは否めないが、確かに安全ではある。ジグザグの下りに飽き飽きする頃、祠の前に出る。すぐに、森林管理署の小屋がある。

 森林管理署小屋の前を通ると、林道に出て、そこが三ノ谷コース登山口であった。二ノ谷・三ノ谷分岐から、1時間10分の下りであった。さらに30分の林道歩きで、16時50分、乙女渓谷キャンプ場入口の駐車場に戻る。

 暗くなった林道を走り、今宵の宿へと向かう。

GPS軌跡

アルバム

乙女渓谷キャンプ場管理棟横の橋入口
案内板
乙女渕
ネジレ滝
和合滝
展望台より夫婦滝
作業小屋
烏帽子岩
男滝
男滝右岸巻き
男滝落口
男滝落口
子滝
孫滝
鎧岩
鎧岩
第一展望台から
カモシカ渡り
カモシカ渡り
カモシカ渡り上部
兜岩が見える
二ノ谷三ノ谷分岐
兜岩
兜岩
兜岩から小秀山
1890Mコル付近
1890Mコル付近
第三高原から中ア
第三高原から小秀山
小秀山から木曽御嶽
小秀山から中ア
鶏岩眺望所付近
鶏岩眺望所付近
森林管理署の小屋
三ノ谷コース登山口

MR637_ 南木曽岳(中ア前衛)'09-12

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