海沢の滝見と大岳山(奥多摩)

date 2009/3/28 曇
コース 海沢園地〜大滝〜不動滝〜枠木沢滝〜海沢探勝路〜大岳山〜海沢探勝路〜海沢園地
実働 登り:4h04m、下り:1h02m、計:5h06m。
概要 大滝・不動滝・枠木沢滝見物と大岳山往復。
メンバー すうじい(単独)
行程 →:山道・踏跡、:溯行、\\:藪漕ぎ・不明瞭な踏跡、=:車
【3月28日】 曇
自宅5:40=7:45海沢園地8:15→8:20三ツ釜滝8:30→8:45ネジレ滝8:55→9:10大滝9:20\\9:55不動滝下10:20\\不動滝上11:0011:15小休11:2511:46枠木沢滝12:01海沢探勝路12:20→12:40 860M右岸枝沢出合12:45→13:20小尾根コル13:30→13:54大岳山14:25→小尾根コル14:35→860M右岸枝沢出合14:49→15:10大滝下降点15:20→15:30三ツ釜滝上段15:38→15:45海沢園地15:53=18:20自宅
使用装備 長靴、μ-725SW、拾った棒(杖)、携帯電話、三脚、E-1、ED12-60mmF2.8-4、8mmx30mザイル
不用装備 ハーネス、8環、ストック
記録  27年ぶりの海沢訪問。海沢の滝見をして、大岳山にも登ろうという企画である。当初は、大岳山から御岳・大楢峠を経由して、海沢園地に戻る計画だったが、時間的・体力的に、ちと無理であった。大岳山から、おとなしく海沢探勝路を戻る。

【3月28日】 曇
 舗装された林道が、ヘアピンになっている所が、海沢園地で、ここから探勝路が始まる。路肩に、車を停める。隣の車の男性に、声を掛けられる。滝撮影の方であった。

 川原の探勝路を、5分も歩けば、三ツ釜滝に至る。撮影を済ませ、右手の階段を登って行く。階段を登ると、下から見えていた滝の上に、さらに釜を持つ二段の滝があることが判る。三ツ釜とは、これらの深く大きな釜を指しているのだと納得する。

 ネジレ滝前では、先程の男性が、光線待ち中だった。ここは、ちょっとしたゴルジュになっており、上段の通過は、結構ややこしそうだ。ネジレ滝の撮影後、滝撮影の男性と別れ、探勝路を利用して、大滝へと向かう。

 ネジレ滝から探勝路を登り、小尾根上の大滝下降点まで来ると、木々の合間に大滝が見える。ネジレ滝から15分ほどで、大滝下に至る。なかなか立派な滝である。暫し、撮影する。大滝からは、右岸ルンゼを登ることにする。そうしないと、大滝上の不動滝滝框に入れないからだ。



 大滝の右岸側に、浅いルンゼがあり、これが大滝の巻きルートとなっている。腐葉土や枯木に覆われているが、これらを丁寧に除いて行くと、適度なホールドが見付かる。今回は、渓流靴・ヘルメット・アイスハンマーは車に残置し、長靴で来てしまったこともあり、次第に高度感が増し、ちとビビる。

 右手の大岩を回り込むと、落ち葉の積もった浅窪となり、少し傾斜が緩む。そのまま浅窪を詰めると、小尾根に乗り、そこが大滝上への下降点となっている。下降点からは、傾斜したバンド状が、大滝上へと下っているので、これを辿るのだが、長靴では滑りそうで、ちと怖い。立木にザイルを懸け、それに掴まって大滝上へと降り立った。

 大滝上に降り立つと、下からは見えない上段トヨナメが存在することが判る。上から覗き込むと、結構怖いものがあるし、抉られて磨かれた岩肌を見ると、増水時のゴルジュが想像されて恐ろしい。

 大滝上は、不動滝の滝框となっており、右岸からは岩茸石沢が岩茸石滝15mを懸けて落合う。岩茸石滝15mの水量は、極めて少ないのが惜しい。滝前には、大きな流木が横たわる。不動滝は、落差10mほどで、上半分が2条となっており、立派な釜をもつ。

 滝框内の撮影を終え、ザイルを片手に掴んで、右岸小尾根上の下降点まで登り返す。この小尾根を少し登ると、トラバースのバンドがある。落ち葉の積もったバンドを、少し進むと、正面から不動滝を俯瞰できる場所がある。ちと狭いが、ザックを下ろし三脚を立てる。

 さらにバンドを進み、岩茸滝右岸の、少し引っ込んだ場所からも撮影しよう。右岸バンドから岩茸石滝上へと登ると、滝框のかなりの部分を俯瞰できるのだが、大滝落口付近から滝下まで見えそうで、すごい高度感である。この辺り、足元にはハシリドコロが芽吹き、花を付けている。

 傾斜の緩くなった岩茸石滝上部を横切り、左岸のテラス状を辿る。テラス状から不動滝右岸小尾根に乗ると、眼下に不動滝落口と滝上の釜小滝を俯瞰出来る。小尾根を乗越す感じで、急な所を木の根頼りに下る。不動滝の上流は、うって変わって、穏やかに開ける。

 不動滝上の平凡になった沢を溯行して行くと、やがて小滝の続くゴルジュとなる。ここは、濡れを嫌って、左岸を巻いて行く。再び沢に戻るが、小滝大釜に阻まれて、再度左岸を巻く。その先で、右岸から2:3の水量比で、枠木沢が出合う。

 枠木沢に入り、10分弱で、枠木沢滝2段11mに至る。下段7mは、右手の岩棚から落ちている。少し右岸側を進むと、、上段4mが目に入る。枠木沢の源流には、奥ノ大滝が懸かるらしい。今回は、ここで引き返し、出合へ戻る。

 枠木沢出合から海沢本流左岸沿いを登ると、トラバースしてきた探勝路に出る。やがて探勝路は本流を右岸へと渡り、ワサビ田を見るようになる。左岸に枝沢を二本分ける。上流側の左岸枝沢が、若宮沢であろうか。

 さらに右岸沿いに登ると、840M右岸枝沢が出合い、探勝路はこの枝沢沿いを登るようになる。次第に急になる登りをこなすと、枠木沢との中間尾根に相当する小尾根の1075Mコルに出る。南東側は、枠木沢源流部で、すぐ下を小沢が流れている。奥ノ大滝上流と思われる。

 探勝路は、この小尾根上を15分の登りで、縦走路に合流する。大岳の山頂では、カラ類が賑やかだが、残念ながら、富士山は姿を見せなかった。

 帰りも、海沢探勝路を辿る。ホイホイ下って、大滝下降点の肩状まで、45分。ここで小休する。もう一度、大滝前まで下降する元気は、出なかった。さらに、ネジレ滝の左岸を下って、三ツ釜滝左岸に至る。ここで、三脚を立て、上段と釜を撮影しよう。どこか、両神尾ノ内沢の油滝を連想させる雰囲気だ。

 あとは、車まで、僅かな歩きであった。帰りも高速を使わず、一般道を走ったが、夕方のラッシュに捕まって、自宅まで2時間半掛かってしまった。さらに、翌日から重症の花粉症に悩まされることになった。確かに、杉林、ヒノキ林が多かったもんなあ・・・。

アルバム

海沢園地の遊歩道入口
海沢三ツ釜滝
海沢三ツ釜滝
海沢三ツ釜滝落口
海沢三ツ釜滝上段小滝大釜
海沢ネジレ滝
海沢ネジレ滝
海沢大滝2段30m下段
海沢大滝2段30m下段
海沢大滝2段30m下段
大滝右岸巻の落葉ルンゼ
大滝右岸巻の落葉ルンゼを俯瞰
大滝j右岸ルンゼから小尾根を乗越し、大滝上段トヨナメ4m上へ下降する
上段トヨナメ4m滝上から、釜と下段落口を俯瞰
上段釜と下段落口を俯瞰
上段滝上から、釜と下段落口
海沢不動滝滝框
海沢不動滝
岩茸石滝15m
海沢不動滝
海沢不動滝
岩茸石滝右岸トラバースバンドから、不動滝2段12m
岩茸石滝右岸トラバースバンドから、不動滝2段12m
岩茸石滝右岸トラバースバンドから不動滝
岩茸石沢岩茸石滝上から滝框を俯瞰
岩茸石滝上付近で、ハシリドコロ
不動滝右岸バンド
右岸巻から海沢不動滝上流を俯瞰
海沢不動滝右岸巻のルートを振り返る
海沢不動滝上流のゴーロ
海沢枠木沢、枠木沢滝2段11m
海沢枠木沢、枠木沢滝2段11m
海沢に戻り、探勝路の渡渉点から探勝路を辿り、1075Mコルまで登る
1075Mコルから尾根を登る
鋸山からの縦走路に合流する
大岳山頂
海沢三ツ釜滝
海沢三ツ釜滝

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