北秋川セド沢(奥多摩)

date 2008/3/22 晴
コース 払沢の滝駐車場〜払沢ノ滝〜セド沢〜445M右岸枝沢出合〜水道道〜伐採地上林道〜時坂〜払沢の滝駐車場
実働 登り:3h18m、下り:20m、計:3h38m。
概要 払沢ノ滝4段を見物し、その上流を溯行、伐採跡の流倒木に消耗。
メンバー すうじい(単独)
行程 →:山道・踏跡、:溯行、\\:藪漕ぎ・不明瞭な踏跡、=:車
【3月22日】 晴
自宅4:55=5:50五日市コンビニ6:05=6:20払沢の滝駐車場6:55→7:05払沢ノ滝第一段下7:20\\7:50第二段下8:20\\8:40第三段下9:00\\9:25第四段下9:409:50溯行モード10:00405M右岸枝沢10:28415M右岸枝沢10:4011:25 445M右岸枝沢11:40→伐採上林道11:58→12:18払沢の滝駐車場12:38=14:20自宅
使用装備 登山靴、ヘルメット、アイスハンマー、E-1、11-22mmF2.8-3.5、三脚、μ-725SW、渓流足袋、6mmx10m細引
不用装備 ハーネス、8mmx30mザイル、8環、ED7-14mmF4
記録 【3月22日】 晴
 土曜日だし、天気も良いから、誰か観光客や滝見客がいるかもしれないな・・・と心配したが、朝は誰もいなかった。

 第一段25mの巻きは、右岸の方が踏まれているようだ。右岸の斜上するバンド状を進むと、自然と顕著なルンゼに入る。少し登ってみたが、落口へと続く明瞭な外傾した岩棚に乗れそうだった。でも、高度感がいやらしそうなので、戻って左岸巻きに挑戦する。

 滝に一番近いガリー状は、すぐに行き詰まりそうで、その右手の小尾根も行き詰まりそうだ。小尾根の右手のガレルンゼと更に右手の小尾根状とを、絡みながら登る。崩れ易いイヤな登りである。ガレルンゼを騙しながら登って行くと、左手斜面の傾斜が緩み、立木も利用出来そうな感じになって来る。

 左手斜面を斜上するように登って行くと、小尾根上部に乗るが、その左手ガリー状上部は不安定な急斜面になっているので、更に小尾根を登らされる。やっとバンド状を見付け、そこをトラバースして、第一段落口へ続く小尾根に乗り、これを下降して、第二段滝壺へと降り立つ。

 第二段の滝壺へ下降してみると、右岸側の小尾根に、明瞭に踏まれた跡がある。この様子だと、第一段の巻きも、右岸側の外傾した岩棚を利用しているようだ。第二段15mの佇まいは、静かな良い感じである。右壁にもスダレ状に流れが懸かっている。右岸側の巻きルートと思しき辺りに、赤い固定ロープが目立つ。

 巻きの踏跡も続いているようなので、今度は右岸巻きをしてみる。更に少し登ると、ちょっとした段差があり、重荷では少々辛い。やむなく、左から迂回すると、赤い固定ロープが始まった。イヤらしい斜面トラバースに、これを利用させてもらう。

 小尾根を乗越し、落口へ向け、岩根トラバースが始まる。尤も、この核心部では、固定ロープは全く機能していない。慎重に進めば、問題は無いが。第二段落口へ続く右岸小尾根に乗ると、容易く落口へと下降出来る。このころ、一段目滝壺付近から、人の話し声が聞こえてくる。

 第三段12mは、左岸から巻く。大きく巻くルートを捜せば楽だったようだが、右壁の木の根を利用し、小さく巻こうとして、かなり苦労した。払沢ノ滝も、最上段2mは、おとなしい姿を見せる。最上段は、左岸から、小さく簡単に巻くことが出来る。この滝を越えると、沢は穏やかな流れとなる。

 払沢ノ滝ゴルジュを抜け、登山靴から渓流足袋に履き替えて、平凡になった沢を進む。小鳥が囀り、陽射しが暖かく、春の小川然とした、長閑な雰囲気だ。10分ほどで、落ち葉を浮かべた大釜を持つ、ミニゴルジュに至る。長めの棒切れを拾って、杖代わりにしながら、大釜の右岸をヘツり、途中で水流を渡る。

 ミニゴルジュを抜けると、沢は大きく右に曲がり、今度は小ナメ滝が現れる。その先で、右岸から405M枝沢が出合う。再び平凡なゴーロ歩きが続く。

 10分ほど平凡なゴーロと時に滑床を歩くと、大岩を抱えた小滝に出くわす。手前が淵状だが、何となく小枝の流木が多くて、藪っぽい。左岸の小尾根が登り易そうなので、そろそろ沢を離れて、林道に出てしまおうか、と思い始める。

 小滝大岩を越えると、沢は右へ屈曲し、右岸から415M枝沢が出合う。そして、あっと驚く、伐採斜面の無惨な光景だ。これを見た瞬間、さっさと見切って、少し戻り、左岸小尾根を登れば良かったのだが・・・。バカな私は、流倒木の嵐の中へ、突入してしまった。

 再び沢が、左へ鋭角的に屈曲すると、この3mトヨが現れる。流倒木のジャングルジムが釜を埋め、不安定な登攀を強いられる。続いて、流倒木ジャングルジムの先に、この二段滝が出現。荒れ果てた光景だが、元々は良い感じの滝だったに違いない。この滝を越えると、やっと伐採地から脱出出来た。

 さらにゴーロとナメを10分ほど歩くと、445M右岸枝沢出合で、木橋の残骸を見る。この枝沢は、浅間嶺から東に続く尾根上の、858Pから流下している。仕事道は、この枝沢沿いに登っているのだろうか。

 左岸の杉林の仕事道を、下流側へ少し辿ると、浅窪状をジグザグに登るようになる。やがて、ほぼ水平の明瞭な仕事道に出る。この明瞭な道は、どうやら水道管が埋設されている、水道道のようだ。この水道道を右に辿り、尾根を越すと、先程の伐採斜面に出る。伐採地を突っ切り、林道に合流する。

 林道は、顕著な尾根を越えて、時坂(とっさか)集落を下って行く。途中から、関東ふれあいの道を辿り、払沢の滝駐車場へと至る。駐車場に着いたのは、正午を過ぎていたので、天狗滝・葛籠岩経由大岳山登山の計画を放棄して、おとなしく帰宅の途に就く。

溯行概念図

アルバム

第二段15m
第三段12m
第四段2m
ミニゴルジュ大釜
405M右岸枝沢手前
小ナメ滝
無惨な伐採斜面

渓流の部屋
の表紙へ
本館トップページへ