浦山川冠岩沢・大持山(奥武蔵)

date 2006/4/28 晴
コース 奥秩父17号巡視路入口〜冠岩沢〜大持山〜冠岩沢右岸尾根〜奥秩父17号巡視路入口
実働 登り:2h48m、下り:55m、計:3h43m。
概要 ハシリドコロ咲く冠岩沢溯行し、大持山から右岸尾根を下降。
メンバー すうじい(単独)
行程 →:山道・踏跡、:溯行、\\:藪漕ぎ・不明瞭な踏跡、=:車
【4月28日】 晴
さいたま7:20=10:40奥秩父17号巡視路入口11:10→冠岩廃村11:15→\\→木橋11:33→顕著小尾根
11:50→連瀑上12:00\\12:15 12m滝下12:45\\12:55 15m滝上13:2013:40 25m大滝14:0514:30
10m滝14:40\\登山道15:15→15:28大持山15:45\\1142P 16:00\\→16:25 325号鉄塔16:30→
732P 16:35→16:45奥秩父17号巡視路入口16:55=19:45さいたま
使用装備 渓流足袋、ヘルメット、E-1、11-22mmF2.8-3.5、E-330、ED50mmF2Macro、三脚
不用装備 アイスハンマー
記録  浦山川流域には、訪れたことがない。これは、浦山ダム工事のため、しばらくの間、この流域が入渓困難だったためでもある。今回、またもやmina○さんに刺激され、冠岩沢を溯行して、大持山から西尾根(冠岩沢右岸尾根)を下降する、という計画を立てた。

【4月28日】 晴
 芝桜のせいで、平日だと言うのに、横瀬から秩父市街は渋滞気味だ。浦山ダム湖畔を経て、浦山川沿いの県道を進む。冠岩橋を渡らずに、冠岩沢右岸の林道に入り、これを少し走り、mina○さんの山行記録を参考にして、東電の奥秩父17号鉄塔(732m独標に立つ)への巡視路入口付近の路肩に、駐車する。一台車が停まっているが、これは年配カップルのバーダーのものであった。

 林道終点から冠岩集落の廃屋を経て、左岸杣道を辿る。祠の横を通り、杉林をジグザグに登って行く。もしや、このまま左岸尾根を登ってしまうのでは、と不安になる頃、トラバースし始める。しかし、ここからしばらく、急斜面で踏跡不明な上、崩壊しまくりだった。やがて復活した杣道に復帰し、そのままトラバースして行くと、冠岩沢を木橋で渡る。

 しばらく右岸沿いに進み、やがて杣道は、杉林の中をジグザグに登って行く。かなり高度を上げてから、トラバースが始まる。顕著な小尾根に乗り、これを越えて、杣道はトラバースして行く。急斜面のトラバースが続くが、ザレた崩壊地もある。やがて、ちょっとした小尾根のあたりで、右下に顕著な滝が見えてくる。

 このまま行くと、この滝を見過ごすことになる。小尾根沿いに、滝下へと降下を試みる。降りて行くと、最初に見えていた滝は、15m滝上流の連瀑帯であった。さらに下流側へルートを探し、15m滝下へと巻き下る。 滝下に立って見ると、やはり見事な滝であった。

 滝を一頻り撮影後、マクロでニリンソウも撮影しよう。先程下降した右岸のルートを辿って登り返し、15m滝を巻いて、滝上に立つ。右岸から枝沢が出合い、本流は右へと屈曲して、6m2条、5mトヨと続く。この連瀑を撮影後、左岸を巻き気味に登り、右から5mトヨの水流を跨いで越える。

 小滑滝を越えると、ゴーロが続き、左岸から815M枝沢が出合う。本流は、8x15mトヨナメ、3mスダレ、6x10mトヨナメと続き、さらに石滝小滝が連続する傾斜のあるゴーロとなる。やがて奥に、25m大滝スダレ状が見えて来る。

 一頻り撮影後、左岸のルンゼ右手の小尾根に、戻り気味に取り付く。小尾根に乗って登り、大滝の落口と同じぐらいの高さになって、トラバース開始する。大滝上の沢に戻ると、ナメとなっている。再びゴーロを進むと、左岸から940Mカレ枝沢が出合う。

 本流は、小滝となっており、これを越えて進む。2段6m、3mを越えると、8m滝となる。左岸からこれを越えると、995M二俣となる。左俣は、水量が少なく、これを見送って、右俣に入る。もはや、源流の雰囲気である。このあたり、両岸にハシリドコロが沢山咲いている。ゴーロ状を進むと、沢は左に曲がり、ナメを登ると、流れの真ん中の大岩に、立木が生えている。

 水流が殆ど無くなった1080M付近で、二俣状になり、落ち葉に埋まった右の窪状に入り、東に向かって登って行く。落ち葉のラッセルは、足元が不安定で、とても疲れる。やがて、沢形がハッキリしなくなるあたりで、右手の小尾根状に取り付いて適当に登ると、1175Mコル付近で、稜線の登山道に出た。

 重い脚に鞭打って、北へ登って行く。妻坂峠への尾根分岐である1240M肩は、展望が頗る良い。更に頑張って、大持山山頂へ至る。渓流足袋を脱いで、軽登山靴に履き替える。西尾根下降に備え、食糧と水分を摂取しておこう。

 山頂から南西へ下る尾根を辿る。落葉樹の疎林を、快適に下る。カタクリは、小さな葉っぱばかりで、花は一つしか見掛けなかった。やがて尾根は南へ向かう。1155M肩から、南西へ1142Pを目指す。1142P付近は、二重山稜気味となっている。顕著な1142Pから、南へ下る尾根を忠実に辿る。

 尾根が痩せてくると、東斜面は桧と杉の針葉樹植林帯となる。尾根上には、馬酔木の灌木が多い。西斜面は雑木林だ。ルートは明瞭なので、どんどん下って行く。山頂から40分で、820Pに立つ送電鉄塔(325号)に至り、小休する。

 更に下って行くと、巡視路は、770M肩を西側から少し巻き気味に迂回する。732独標に立つ送電鉄塔(奥秩父17号)の直前で、巡視路は東側の窪沿いに下降し始める。板を打ち込んだ階段が続くが、落ち葉に埋まって、ちと歩き難い。この道が、意外と長い。林道に降り立つ直前で、巡視路は不明瞭になるが、適当に進むと、林道に出る。

 車に戻り、片付けをして、浦山ダム湖畔の県道を戻る。芝桜渋滞の秩父市街を避けて、荒川左岸の道を走り、皆野でR140に出る。寄居からR254経由で帰宅する。

溯行図

アルバム

滝見亭・南関東の滝」に写真集「浦山川冠岩沢'06-04_」があります

15m滝
同上
同上
15m滝付近の
ニリンソウ
15m滝上の6m2条滝
5m上トヨも一部見えている
785M右岸枝沢側から
6m2条と5m上トヨ
25m大滝
同上
995M二俣手前の8m滝
源頭で見掛けた
ハシリドコロ
同上

表紙
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