剱岳・立山(北ア)

date 2000/7/18-20
コース 室堂〜別山乗越〜黒百合のコル〜剣山荘〜剱岳〜剣山荘〜黒百合のコル〜別山乗越〜別山〜内蔵助山荘〜大汝山〜雄山〜一ノ越〜室堂
実働 13h
メンバー すうじい(単独)
概要 剱岳に登り、残雪多く北方稜線は断念。内蔵之助山荘付近で雷鳥の親子を撮影。立山三山縦走。
行程 【7月18日】 霧
室堂9:10→9:50浄土沢10:00→11:25剣御前小屋11:40→12:25黒百合のコル12:30
→12:40剣山荘(泊)
【7月19日】 快晴(午後に一時雨)
剣山荘5:50→6:55前剣7:00→8:15剱岳9:40→10:35前剣10:55→11:40一服剣12:05
→12:45黒百合のコル12:50→13:50別山乗越14:15→15:30内蔵助山荘(泊)
【7月20日】 快晴
内蔵助山荘6:25→7:35冨士ノ折立7:40→7:55大汝山8:15→8:35雄山8:50→9:30
一ノ越9:40→10:20室堂
記録  剱岳三度目の挑戦は、絶妙のタイミングで梅雨が明け、最高の展望と、バリバリの日焼けのオマケが付いた。北方稜線縦走は、山頂直下の稜線に迫る残雪にビビって、またも持ち越しとあいなった。

【7月18日】 霧
 大宮から寝台特急北陸に乗り込み、とりあえず寝ておこう。地鉄富山駅では、すぐに立山行きが発車する。例によって、立山駅で鱒の寿司を購入し、急勾配のケーブルカーで美女平へ。ここから荷物料金を取られてバスに乗り、溶岩台地を室堂へと登って行くと、次第に残雪の量が増加する。室堂ターミナルで身支度する。

 雷殿の名水をPETボトルに入れて出発。ミクリガ池付近で、雷鳥親子を撮映しようとしているTVクルーを見かける。ディレクターは環境庁の許可腕章を着けていた。この梅雨明け頃が、まさに、雷鳥の子育ての時季なのである。雷鳥平への下りは、下半分は雪の上を歩く。ポールが立っており、スキーの練習をする若者もいる。テント場も殆ど雪に覆われている。浄土沢の橋を渡って小休する。ここで鱒の寿司と行動食を頬張る。

 雷鳥沢は、雪がベッチャリで、小尾根に取り付くまでは、雪の上を歩く。雪は軟らかいが、下ってくる人々の中には、アイゼンを着けた人もいる。今回は、雷鳥沢付近の登りで、何故か雷鳥を見掛けなかった。別山乗越に近付くにつれ、風が強くなり、剣御前小屋のトイレ前ベンチで休憩する。剱岳は上半分ガスに隠れている。室堂にドコモの中継所があるらしく、携帯もiモードもOKだ。

 剣沢側は、殆ど雪に覆われている。初め、剣山荘まで、剣御前経由で行くつもりであったが、クロユリのコルへの下りの雪が心配で、トラバースコースに入る。所々、夏道が出てはいるが、大方雪の上を歩く。剣山荘が見えてきたが、分岐で下らず、クロユリのコルにて、iモードで本日最終報告。ここは、電波事情が悪く、なかなか通じない。コルから剣山荘への夏道は、雪田を斜めに下るので、ピッケルを使用した。

 剣山荘にチェックインし、明日は朝食と昼は弁当を注文する。8畳間に入れられる。定員8だが、最終的に3人であった。16時30分から風呂もあるが、入浴しなかった。終日ガスと風で、なかなか晴れない。

【7月19日】 快晴(午後に一時雨)
 5時半から朝食を食べ、受付で昼弁当を受け取り、5時50分には出発できた。一服剣辺りはガスの中で、少し不安になる。武蔵のコルから、ガレた踏跡を辿ると、右手に残雪が現れ、ルートが錯綜して判然としない。浮き気味のガレを騙して登って行き、大岩の左のルンゼを抜けて、左に折れ、雪渓とカンテの間を通って、岩稜の上に出る。高度感のある前剣への登りの途中で、晴れてくる。

 前剣を過ぎれば、岩壁のトラバースが待っている。真新しい鎖が、20m程続く。かなり高度感がある。小尾根を下って、前剣の門だ。平蔵ノ頭の先のスラブ状鎖場の下りでは、初心者の女性が難儀していた。これを追い越して、先へ急ぐ。平蔵谷源頭部では、堅い残雪がへばりついている。平蔵のコルから、残雪のシュルントをすり抜けて、カニの縦バイに取り付く。後ろのパーティは、下りのルートを登っている。あちらの方が楽そうだ。真新しいピンや鎖も参考にしつつ、サクサク登ろう。間もなく、憧れの剱岳の山頂に至る。

 四囲の撮影を済ますと、北方稜線の一部偵察に、少し下ってみる。長次郎谷の雪渓が、稜線直下まで迫っているのに、ちょっとビビる。池ノ谷乗越までは、様子が窺え、何とか行けそうであるが、その先が不安である。特に、小窓王から小窓までのルートに、残雪がどう残っているのか、アイゼン無しでは自信が無い。北方稜線は断念する。

 山頂には意外と登山者が登ってきて、賑やかになる。一人のオジサンが、「ネズミみたいなのが、いるぞ!」と言ったので、オバサン連が慌てる。僕は、すわオコジョか?とカメラを構えて捜すも、見つからなかった。このオジサンの話では、昨夜の剣山荘での同室人二人は、大窓辺りから、北方稜線を登ってきたそうで、テントも寝袋も無しでビバークしてきたとのことであった。アイゼン・ピッケル・ザイル等の装備が、重いかららしい。北方稜線断念は、正解であろう。2リットル担いだPETの水を捨て、行動食を食べながら、一時間半ほど、ゆっくり剱岳山頂を楽しむ。

 下りは、カニの横バイから鎖と梯子が連続する。前剣の門から前剣までも、鎖場がある。iモード連絡のため、前剣に立ってトライするが、電波が届かない。岩稜から、左手の雪渓とカンテの間を下り、大岩の横のルンゼを下る。

 一服剣で弁当を食べていると、下から単独のオバチャンが軽装で登ってきた。12時になるし、まさか山頂まで行くつもりじゃないだろな、と思っていたら、他の登山者に、「剣山荘のオジサンに、昼から登っちゃイカン、と言われたけど、目の前で見たらねえ。」などと言っている。「無謀な登山者」に、目が点になる。何もコメントしなかったが、中高年の遭難が増えているのが判る気がした。

 剣山荘へは下らず、クロユリのコルを目指す。途中の小ピークに、九州訛の老夫婦が休憩している。その先に、剣山荘のTVアンテナが設置してある。ロビーのTVの秘密は、これだったのね。小さなお花畑も見られる。この辺りでメールの送信に成功し、北方稜線縦走断念して立山方面に向かう旨を連絡する。コルからトラバース道に入る。岩々道と雪の上を交互に辿り、別山乗越へ向かう。昨日に比べ、雪道にはステップも切られており、歩き易くなっている。

 剣御前小屋のトイレ前のベンチで休憩し、さてこの小屋に泊まるにはまだ早いかな、と考えていると、室堂から登ってきた中高年のグループが別山方面に向かう。聞けば、内蔵助山荘まで行くという。早速、内蔵助山荘を目指して出発する。中高年グループをサクサク追い越し、別山を経由して急なザレを下って行く。真砂岳への緩い登りが結構きつい。

 山頂手前に、内蔵助山荘への分岐がある。本日最終メールを送り、タルんでいると、剱岳山頂にいた話好きのオジサンが追いつく。辺りはだいぶガスってきているので、先に山荘へ向かう。雪田上の竿とロープを頼りに、小尾根を辿るとすぐ山荘が見える。雨が降り出したので、慌てて駆け下る。

 内蔵助山荘は、こじんまりした、いい感じの山小屋だ。体が冷えたので、ミルクティーを注文する。例のオジサンもやってきて、同室人となる。夕方、晴れてきて、小屋の周りを散歩していたら、雷鳥の親子がいて、デジカメで撮影する。

【7月20日】 快晴
 同室のオジサンと共に、真砂岳から富士ノ折立へと向かう。今日も快晴だ。富士ノ折立分岐の広場で休憩。別山・剱岳が見える。更に一踏ん張りで、大汝山山頂の大岩に立つ。さすがに、展望は思いのままだ。大日・奥大日、剱岳・毛勝三山、白馬連峰、後立山連峰、蓮華・針ノ木、水晶・赤牛、薬師・黒部五郎、槍穂に笠、乗鞍・御嶽方面まで見えているようだ。

 雄山では、玉串料?を払わないと山頂に立てないので、登頂を止めておく。一ノ越まで下るが、高校生?の大集団がすれ違いに登って来るので、なかなか大変であった。一ノ越から室堂までも、続々登ってくる登山者の群れに、圧倒される。梅雨も明け、夏休みに入り、立山はいよいよ夏山シーズン到来なのであった。

 同室のオジサンが、親切にも、車で送ってくれるというので、お言葉に甘え、扇沢から車で、桶川駅まで送って頂いた。有り難うございました。

別山乗越から黒百合のコルへの
トラバースの途中で
剱岳山頂より剣沢源頭・立山
剱岳山頂から
毛勝三山方面
剱岳山頂付近から
北方稜線は長次郎ノ頭・池ノ谷尾根ノ頭
後方は白馬連峰か
一服剣から前剣を見上げる
黒百合のコル付近で
コケモモのようだ
オヤマリンドウに近いか
イワカガミ
剣沢小屋と
ハクサンイチゲ
内蔵助山荘から
富士ノ折立
内蔵助山荘前で
雷鳥の雛
内蔵助山荘前で
雷鳥の母子
夕照の山
鹿島槍か五竜か
後立山の稜線に
朝日が昇る
蓮華岳・針ノ木岳
(ベニバナ)ミネズオウであろうか
大日岳・奥大日岳と雷鳥平
富士ノ折立付近から
別山と剱岳
水晶岳・赤牛岳・笠岳
槍・穂高
大汝山から雄山
最終日
大汝山より真砂岳・別山・剱岳
左奥は毛勝三山か
雄山山頂の祠で
神主が御祓いをしている

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