泙川小田倉沢(足尾)

date 1996/8/10-11 
コース 奈良〜小田倉沢出合〜・888二俣(往復)
実働 第一日:4h30m、第二日:2h、計:6h30m。
メンバー すうじい、他1名
概要 奈良から、・888二俣ツェルト泊。
行程 =:バス・タクシー・車・鉄道、→:山道、:溯行、\\:藪漕ぎまたは詰め
【8月10日】 曇
4:40奈良(仮眠)5:30→小田倉沢出合5:5010:00 ・888二俣BP(泊)

【8月11日】 晴
・888二俣8:45大ゼン下9:30小田倉沢出合10:10→10:45奈良11:05=11:30吹割温泉センター龍宮の湯
記録  8月の恒例の小田倉沢に出掛けた。一泊二日行程で、なおかつ、岩魚や自然の豊富な場所、泙川流域。昨年同様、奈良から下降し、出合から大ゼンを越え、・888二俣をサイトにして岩魚釣りも焚火も楽しんだ。

【8月10日】 曇
 深夜に自宅を発ち、関越道を北上する。沼田のコンビニで食料を調達し、薗原湖畔を経て、沼田街道に出る。切通しから分かれ、やがてダート道となる泙川林道は、昨年よりも荒れている。我々の後ろを、2台の車が付いてくる。途中、1台の車とすれ違った。奈良の駐車場に車を停め、先客の単独釣師を見送ったのち、少々仮眠する。

 小鳥たちの声に刺激され、早く入渓したくなり、準備して出発する。例の下降路を下る。出合の川原に降り立ち、水量の少ない本流を渡る。先程の単独釣師らしき人が、本流で竿を振っている。

 出合からしばらくは、乾ききった全くの伏流となっており、タケニグサの穂が、まるで帰化植物のような勢いで、林立している。僅かな水量が復活し、少し行くと、小滑滝が二、三続き、再び川原となる。やがて、両岸の暗い岩壁が迫る、ヒンヤリとしたゴルジュとなり、7m滝は左岸にロープが下がり、小さく巻く。この辺りのポイントにも、魚がいそうだ。

 さらに行くと、巨岩の向こうに大ゼン15mが姿を現す。末広がりのこの滝は、右側の方が傾斜が緩く、例によって水線右にロープが懸かっている。水量は昨年よりもさらに少なく、膝くらいまで浸かって、大釜を突っ切る。右壁下部の緩傾斜部に立ち、ロープを利用して登る。落口で固定ロープを支点に、相棒をザイルで確保する。

 大ゼンを越すと滑床が続き、クワウンナイ川を彷彿とさせる快適な流れとなる。少し行くと、流れは平凡になり、両岸に現れる釣師の道を利用する。この辺りも、よく見れば釣れそうなポイントが多い。左岸の台地上の林の中は、例によってサワグルミの実が沢山落ちている。

 ・888二俣すぐ上の左岸踏跡横に、ザイルまで動員して、早速ツェルトを張る。それから川原に降りて、昼食のカップ麺を食べる。その後、巻き集め等して、焚火を始める。岩魚の塩焼き、飯盒での炊飯、ビールでの乾杯など楽しむ。

【8月11日】 晴
 明け方、ヨタカのキョキョキョ・・・という声が、すぐ近くで聞こえた。温もりの残る火床に、柴と新聞紙を置き、火を点ける。米を研ぎ、飯を炊く。朝食後、昨日作っておいた麦茶を水筒に入れる。撤収して、楽しかったサイトを後にする。

 食べた分だけ、荷が軽い。沢を下降し、気持ちの良いサワグルミの林を抜け、滑床を辿ると、やがて大ゼンに至る。ザイルを出し、相棒を確保して下降させる。ザイルを下ろし、固定ロープ利用の下降は容易だ。大釜を突っ切り、さらに小田倉沢を下降して行くと、ゴルジュの辺りには、イワタバコの花が咲いている。

 ・888二俣から1時間半で、小田倉沢出合に至る。キャンパーのテントが、3張ほど見られる。水量少ない泙川本流を渡り、そのまま30分の急登で、林道近くの平坦な植林まで来ると、山椒の木を見つけた。雌株で、青い小さな実も付いている。近くのカラマツの幹に、目印の赤テープを巻いておこう。

 大汗をかいて、奈良の駐車場に辿り着く。着替えていたら、釣師のRVが2台やって来た。いろいろ聞かれたが、適当にあしらう。

 帰りは例によって、一番近い追貝の、吹割温泉センター龍宮の湯に寄り、温泉とトマトと冷奴ち天ぷら蕎麦を味わう。食堂兼休憩室の大広間では、皆さん寝っ転がっている。意外に空いているし、涼しい。沼田から関越道に乗って帰る。

溯行図

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