泙川小田倉沢(足尾)

date 1995/8/26-27 
コース 奈良〜小田倉沢出合〜・888二俣(往復)
実働 第一日:2h25m、第二日:2h、計:4h25m。
メンバー すうじい、他1名
概要 奈良から、・888二俣ツェルト泊。
行程 =:バス・タクシー・車・鉄道、→:山道、:溯行、\\:藪漕ぎまたは詰め
【8月26日】 晴
4:40奈良(仮眠)7:15→7:40小田倉沢出合7:558:50大ゼン下9:0510:10 ・888二俣BP(泊)

【8月27日】 曇
・888二俣7:20大ゼン下8:158:50小田倉沢出合9:45→10:15奈良=吹割温泉センター龍宮の湯
記録  9月にクワウンナイ川遠征を控えて、溯行、体力、生活トレーニング目的の沢登りを企画した。この目的に叶い、一泊二日行程で、なおかつ岩魚や自然の豊富な場所、ときたら、まさに泙川流域だ。

 昨年も、8月第二週に、小田倉沢出合川原のきゃんぴ、第四週に閻魔峠越えでの小田倉沢源流部探索を行っている。今回は、奈良(ナロウ)から下降し、出合から大ゼンを越え、・888二俣をサイトにして、岩魚釣りも焚火も楽しんだ。

【8月26日】 晴
 深夜に自宅を発ち、R252を北上する。途中コンビニで食料を調達し、水沼駅に寄って峠越えをし、薗原湖畔を経て沼田街道に出る。そのまま切通しから、真っ暗な泙川林道のダート道を奈良へ向かう。奈良の駐車場に車を停め、ツェルトを張って仮眠する。藪蚊がうるさい。

 夜が明けると、あたりはトンボだらけである。しめしめ、キジ餌を調達する時間が無かったが、トンボで釣れるに違いない。四駆の車がしょっちゅう行き来するが、何しに来る人達であろうか。この先、ゲートがある筈だが。

 撤収して荷造りし、朝食を摂る。例の下降路を下るが、途中ドバミミズを見付け、釣り餌用にキープする。

 小田倉沢出合の川原に降り立ち、裸足になって本流を渡る。木陰になっている本流には、小さな魚影が見える。単独の釣師が二人現れ、一人は本流へ、もう一人は小田倉沢へと入った。

 靴を履き、パンを齧り、水量少ない小田倉沢の広河原に釣師の後を追う。すぐに渡渉点になり、フェルト足袋に履き替える。少し行くと、小滑滝が二、三続き、再び川原となる。やがて、暗くヒンヤリしたゴルジュとなり、7m滝は左岸にロープが下がり、小さく巻く。

 さらに行くと、巨岩の向こうに大ゼン15mが姿を現した。末広がりのこの滝は、右側の方が傾斜が緩く、水線右にロープが懸かっている。大釜の右壁は大スラブで、ヘツリはかなり難しい。水量は大したことは無いので、膝上〜腿まで浸かって、大釜を突っ切る。

 右壁下部の緩傾斜部に立ち、水線右のロープを利用して登る。落口で固定ロープを支点にザイルを下ろし、相棒を確保する。

 大ゼンを越すと、滑床が続き、快適な流れとなる。ナメの表面を小さな川虫たちが滑り落ちて行く。なるほど、岩魚が多いはずだぜ。少し行くと、流れは平凡になり、両岸に現れる釣師の道を利用する。

 先程の釣師に追い付くが、「お先にどうぞ」と言われ、お言葉に甘えて先行する。この辺りも、よく見れば釣れそうなポイントが多い。左岸の台地状の林の中は、サワグルミの実が沢山落ちている。間もなく、・888二俣のサイトに至るが、雰囲気が前回の時と大分変っている。

 二俣すぐ上の左岸の踏跡横に、早速ツェルトを張る。安心すると眠気が襲ってきて、先ずは昼寝を決め込む。どうせ日の高いうちは、岩魚は相手にしてくれまい。数時間、ウトウトした後、相棒は柴集め、すうじいはトンボ捕りと岩魚釣りを始める。サイトのすぐ近くで、先ずは1尾釣上げる。

 よしよし、先に薪集めしておこう。少し薄暗くなり始めてから、気合を入れて、上流へ夕マズメ狙いに出掛ける、割と近場で3尾釣上げて、納竿する。久々の焚火だ。目にしみる煙も懐かしい。型の良い2尾は塩焼きに、チビ2尾はミョウガの味噌汁に入れて、賞味する。飯が旨い。

【8月27日】 曇
 昨日の釣に満足したので、今朝は朝マズメも狙わない。朝食を終えると、撤収し、・888二俣のサイトを後にする。沢を下降し、サワグルミの林を抜け、やがて大ゼンに至る。

 固定ロープがしっかりしていそうなので、それから支点を取って、ザイルを出し、相棒を下ろす。ザイルを回収し、固定ロープ利用でクライムダウンする。大釜を突っ切って、さらに小田倉沢を下降する。

 ・888二俣から1時間半で、小田倉沢出合に至る。泙川本流を渡り、川原で地下足袋を脱いで大休止する。ここから30分の急登で、奈良の駐車場に辿り着く。

 大汗をかいたので、やはり温泉に入りたい。一番近い追貝の、吹割温泉センター龍宮の湯に寄り、温泉とカレーライスを味わう。帰りは沼田から関越道に乗る。

溯行図

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