悪沢ノ頭・西山・武尊田代(尾瀬・上州武尊)

date 1985/4/7-8 雪、ガスのち曇
コース 戸倉〜津奈木橋〜鳩待峠〜悪沢ノ頭〜笠ヶ岳東面トラバース〜片藤沼〜坤六峠〜西山〜武尊田代〜田代分岐避難小屋
実働 第一日:9h25m、第二日:6h50m、計:18h15m
メンバー 某山岳部春合宿(Hd、Um、Kt、Fs、すうじい)
概要 西山好展望、武尊田代付近ブナ原生林をシールで。
行程 →:ツボ足、:シール、**:アイゼン、:スキー、=:乗物

【4月7日】 雪
沼田3:05=4:05戸倉4:25津奈木橋7:05鳩待峠9:0011:35オヤマ沢田代11:5014:05片藤沼(泊)

【4月8日】 ガスのち曇
片藤沼7:457:55 ・1962 8:059:40 1610Mコル10:1512:25西山13:30 1540Mコル13:5014:10武尊田代14:3016:00田代分岐避難小屋(泊)
記録  1985年4月の尾瀬合宿は、「会津駒〜燧」と「至仏〜上州武尊」の二案が出たが、渋い縦走を重視して、後者が採用された。

 初日は、降雪のためオヤマ沢田代での視界が極めて悪く、至仏山の割愛を余儀なくされた。五里霧中といった感じの笠ヶ岳は、雪庇の下の斜面を、ビクビクしつつトラバースし、迷い易いだだっ広い尾根を辿って片藤沼へ。

 翌日は、夏道の無い西山を越えて、武尊田代から田代分岐の避難小屋に至り、小屋を掘り出して泊まる。

 最終日は、すうじいのみ、沖武尊から手小屋沢を滑降して、湯ノ小屋温泉に出、本隊は、沖武尊サブの後、武尊牧場へ下った。

 一番印象的だったのは、武尊田代周辺の広大なブナ林だ。シールで一歩一歩踏みしめて進むが、尽きることを知らぬフラクタルは、黒っぽい肌の幹。今度来るときは、新緑か紅葉の頃、訪れたいものだ。

【4月7日】 雪
 沼田から乗ったタクシーは、戸倉の先で西栗橋を渡り、笠科川沿いの林道を少し入る。

 ヘッドランプを点け、シールで林道を行く。2Pで、津奈木橋に至る。ここから林道を離れ、津奈木沢左岸を進むが、1460Mのヘアピンの雪壁登りは、いつもながら苦労する。

 再び林道に出て、3P目のタルミ。次のピッチは、雪の舞う鳩待峠を過ぎ、1640M付近まで。次第に雪は激しく降り、視界が悪くなる。5Pで1870MP、6Pでオヤマ沢田代。視界は20-30mで、至仏山を断念する。

 ハッキリしない悪沢ノ頭を越え、シールのまま1900Mコルに下り、7P目を切る。今日のサイトは片藤沼なので、あと1Pと気合を入れる。1950Pから小笠を巻いて、1990M付近から笠ヶ岳の東面トラバースに入る。

 稜線には雪庇があるようで、降雪のため視界も悪く、無立木の斜面のトラバースは、イヤらしい限りだ。大急ぎで通過して、笠ヶ岳の南尾根に乗るが、これがまた、だだっ広くて、どう続いているのか判らない。

 勘で下って行くと、針葉樹林が切れ、片藤沼の雪原が広がる。南側の疎林の中に設営する。ちょっと吹溜り気味なのが難点だ。

【4月8日】 ガスのち曇
 今朝はガスっているものの、雪は止んでいる。撤収して、1962Pに登る。ガスは切れて来た。シールを外して、いよいよ滑降だ。1850Mコルを経て、1870Pの南面の急斜面をトラバースする。尾瀬の山々、上州武尊が良く見える。

 1750Mコルからシールまたは階段登高で、1776Pまで登り返す。1610Mコルでシールを貼り、ブナ林の尾根を1779Pまで登って、1714コルに下る。1838P付近から針葉樹林となり、西山山頂で大タルミする。

 さて、いよいよ1540M最低コルまでの大滑降だ。尾根の北西面を斜滑降して行く。岩鞍スキー場への尾根を分けた下で、尾根に乗る。1750M付近で、顕著な尾根を離れ、10円ハゲのような武尊田代の、少し北寄りを目標にして、快適なブナの斜面にシュプールを刻む。尤も、雪室はかなり重く、Fsなどは大いに苦労しているようだ。最後は直滑降で、ドンピシャリ、1540M最低コルに出る。

 ここでシールを着け、20分ほどで武尊田代至る。西山を振り返ってみると、全山、葉の落ちたブナ林に覆われており、山頂付近のみ黒木を頂いているのが、何か滑稽な印象を与えている。

 ここから、広大なブナの原生林を縫って、ひたすら南西に向けての緩い登りだ。一本一本のブナの幹は、モノクロの微妙なタッチを見せてくれる。ゆっくりゆっくりシールを踏みしめ。顔を上げるごとに目に映る、似てはいるけれど、やはりさっきと違う画面は、フラクタルの世界だ。

 針葉樹の混ざり始める1700M付近で小休止した後、1758田代分岐避難小屋に至る。入口を掘り出して、立派な階段を切る。今宵は、快適な小屋泊まりだ。

スキールート図

アルバム

片藤沼のサイト
・1962付近であろうか
ブナの疎林を行く
西山からは、雪庇状の尾根を辿る
武尊田代の雪原にて
後ろは西山であろうか

の表紙へ
本館トップページへ