MR612弥山川双門滝見物（大峰）

	右岸側から熊渡橋
熊渡橋右岸側スペースに駐車する
	熊渡橋を渡ってすぐにゲートがある
案内板がある
	林道三股
林道三股で、川原へ下る左の林道に入る
	弥山川の八丁川原から入渓する
下って来た林道を振り返る
	弥山川釜滝
釜滝は、右岸に金属製の立派な巻道が用意されている
	釜滝右岸の巻道
渡渉点
	渡渉点
弥山川一ノ滝・二ノ滝
	弥山川一ノ滝・二ノ滝
一ノ滝前吊橋
	弥山川一ノ滝
一ノ滝前吊橋と一ノ滝
	三ノ滝横大岩を回り込む辺りから、三ノ滝滝壺
三ノ滝横大岩を潜る
	仙人嵓前テラスから対岸の仙人嵓
仙人嵓前テラスと双門大滝
	弥山川双門大滝
弥山川双門大滝
	弥山川双門大滝
弥山川双門大滝
	梯子連続小尾根上部の岩峰から、稲村ヶ岳と大日山
弥山川三ノ滝
	弥山川三ノ滝
弥山川三ノ滝
	弥山川一ノ滝
弥山川一ノ滝
	弥山川一ノ滝
弥山川一ノ滝・二ノ滝
	弥山川釜滝
弥山川釜滝
	スズランテープのある入渓点の伏流川原に戻ってきて、振り返る
朝来た林道を戻る
	山上川御手洗渓谷
山上川御手洗ノ滝
	山上川御手洗ノ滝
山上川光滝

date	2008/11/29　晴（明け方は霧）
コース	熊渡橋～八丁川原～釜滝～一ノ滝～仙人嵓前テラス～三ノ滝～一ノ滝～釜滝～八丁川原～熊渡橋
実働	登り：2h50m、下り：2h35m、計：5h25m。
概要	渓流靴正解、連続梯子で壮絶ゴルジュ滝見物。
メンバー	すうじい（単独）
行程	→：山道・踏跡、→：溯行、\\：藪・踏跡不明瞭、＝：車【１１月２９日】　晴五條YH 5:45＝6:45熊渡橋7:05→林道三股7:35→→7:55釜滝8:10→→→9:10一ノ滝9:35→10:30小尾根肩状10:50→10:55仙人嵓前テラス11:25→\\12:15三ノ滝12:30\\→12:45一ノ滝13:05→→→13:55釜滝14:15→→林道三股14:35→14:55熊渡橋15:05＝15:25白倉出合15:35→（御手洗渓谷散策）→16:30白倉出合16:40＝17:30五條YH（泊）
使用装備	渓流靴、ヘルメット、μ-725SW、E-1、ED12-60mmF2.8-4SWD、三脚
不用装備	8mmx30mザイル、ハーネス、細引（光滝撮影で使用）

記録	今回の奈良遠征のメインイベントである双門滝見物。一番心配したのは、雪と凍結である。足周りをどうするか、も悩んだ。「登山靴と念のためアイゼン」という組み合わせが、一番確実のようではあったが、結局選んだのは、濡れ岩・鉄梯子登りと軽量化に優れた渓流靴であった。【１１月２９日】　晴（明け方は霧）　五條YHを5時45分に発ち、不安な気持ちで霧の道を運転し、熊渡橋に着いたのは、6時45分であった。熊渡橋を渡ってすぐに、ゲートがあり、閉ざされていたので、右岸側の駐車スペースに車を停める。ゲートが開いていることを、結構期待していたので、ちとガッカリした。　7時過ぎに、歩き始める。8mmx30mザイル、ハーネス、ヘルメット、三脚、E-1+ED12-60mmF2.8-4などを担ぐと、結構な重さである。「双門コース案内板」という、絵地図の看板が立てられている。黙々と歩き、適当な杖となる棒切れを物色しつつ、30分で三股に至る。禁漁の赤い看板が立つ左手の道が、川原へと下る林道だ。　伐採された木であろうか、丸太が道をふさぐように転がっている。この道を緩やかに下って行くと、カナビキ谷を渡り、三股から5分で川原へと至る。八丁川原には、全く水は出ていない。落ち葉と石ころの、不思議に明るい涸れた川原である。念のため、この林道入口付近の枝先に、帰りの目印として、黄色のスズランテープを結んでおく。　涸れた川原を15分ほど歩くと、少し水が出て、やがて釜（がま）滝が懸かる。釜は大きいが、すぐ上に取水堰があるため、情けないほどの僅かな水量だ。右岸側に、立派な金属製の巻道が用意されている。これを辿って、釜滝とその上の取水堰を巻き、そのまま右岸沿いの杣道を辿って行く。所により、桟道が外れていたりして、巻きを余儀なくされることもある。　釜滝から40分ほどで、右岸から左岸へと渡る。飛び石が利用出来る。左岸側には、標柱が立てられていて、目印となっている。左岸に渡ると、沢は、次第に傾斜が増し、巨岩帯が始まる。左岸側をトラバース気味に進むが、ルートを見失わぬよう、注意が必要だ。バンド状をヘズって、左岸ルンゼを跨ぐ橋を渡ると、急な小尾根に取り付く。　小尾根に取り付いて急登すると、釜滝から１時間で、一ノ滝・二ノ滝の目の前に至る。これは、立派な滝である。左岸の傾いたテラスから、撮影しよう。一ノ滝左岸テラスから、吊橋左岸梯子へ下るのがちとイヤらしく、少し戻って、下流側の岩壁をトラバースして梯子に取り付く。帰りになって、針金があるのに気付いたのだが・・・。　一ノ滝前の吊橋を渡り、右岸に移って斜面を登る、やがて小尾根に取り付いて、梯子を登り始める。吊橋から15分ほどで、三ノ滝横の大岩を回り込む場所に至る。右下に、三ノ滝の滝壺が見えるが、これは帰りに残しておこう。そのまま大岩をくぐって、小尾根の急登を続ける。ひたすら、木の根、梯子登りの連続である。　吊橋から小一時間で、小尾根の肩状の小岩峰に出る。やっと安定した場所に出たので、休憩する。対岸には、仙人嵓と思しき大岩壁が聳え立つ。何回かの試行の後、ムーバでメール送信に成功する。ふと気付けば、ルリビタキらしき青い小鳥が、近くにとまった。　さて、傾斜の緩くなった小尾根を行けば、少し登って岩峰を過ぎた後、下りとなる。やがて、広い鞍部に下り着く。正面方向には、岩壁と大木の間に、双門大滝が一筋の白い線となって懸かっているのが見える。ここが、仙人嵓前テラスに違いない。何のことはない、先程休憩した小岩峰から、僅か５分であった。　早速、三脚を立てて、大滝撮影の開始だ。葉が落ちているので、かなり滝身が見えている。何と言っても、左岸の垂壁が、壮絶である。大滝は、まさに、岩の割れ目を削りながら、落下している。この大滝下ゴルジュに到達するには、三ノ滝から、数々の手強い巨大チョックストーン滝を越える必要があり、エキスパートのみに許された世界なのであろう。　30分ほど撮影した後、仙人嵓前テラスを後にして、往路を戻る。小尾根肩状小岩峰を経て、連続する垂直梯子を下って行く。途中、展望の良い岩場から、特異な形状をした大日山・稲村ヶ岳が望まれる。鉄製梯子の上り下りには、フェルト底の渓流靴が大正解だ。　登りで確認した、大岩を回り込む辺りから、三ノ滝の滝壺へとトラバースする。登攀具は、特に必要としないが、明瞭な踏跡があるわけでもなく、滑落には注意が必要であろう。滝壺正面へ回ると、2段15mほどの、なかなかの美瀑である。15分ほどで撤収し、再び梯子の下りとなる。　三ノ滝滝壺から15分ほどで、一ノ滝前の吊橋に至る。吊橋の上で、三脚を立てる。微妙に揺れるので、難しい。吊橋を渡って、梯子を登り、左岸テラス下で三脚を立てる。見回すと、往きに気付かなかった針金が、目に入る。　左岸小尾根を急降下し、ルンゼの橋を渡って、左岸バンド状をヘツり、巨岩帯をクリアする。徒渉点で右岸杣道へと渡り、ガレの横断で一ヶ所踏跡を外す。一ノ滝から50分で、釜（がま）滝に至る。ここで、最後の休憩だ。　涸れた八丁川原を歩いていると、川原の真ん中の樹林に、青いザックが掛けてある。流されて来たモノであろうか、あまり気持ちの良いモノではない。往きに、スズランテープを付けた辺りから林道を辿り、三股を経て、熊渡橋へと下る。　双門滝見物を終えて、熊渡橋から車で移動する。白倉出合のトイレ横に駐車して、御手洗渓谷へと向かう。階段を登って行くと、右手に御手洗淵が目に入り、二条滝が懸かる。更に階段を登り、淵沿いの長い橋を歩いて行くと、左手に御手洗滝を見下ろすようになる。少し戻り、御手洗滝の二段滝を撮影する。　さらに遊歩道を登って行くと、左手に光滝を見下ろす形となる。細引で自己確保して撮影する。この日は、ここで引き返す。満足して、五條YHへと戻る。