和名倉山仁田小屋尾根(奥秩父)

date 2003/12/13 快晴のち晴
コース 大洞橋手前ゲート〜ふれあいの森〜仁田小屋〜松葉沢左岸尾根〜イヌブナ平〜仁田小屋ノ頭〜松葉沢ノ頭〜ナシ尾根分岐〜和名倉山(往復)
実働 7h02m(登り4時間30分、下り2時間32分)
概要 笹藪雪にめげずに藪漕ぎ急登。仁田小屋尾根往復は、和名倉山最短コースと言えよう。
メンバー すうじい(単独)
行程 →:山道・踏跡、\\:藪漕ぎ
【12月13日】 快晴のち晴
大洞橋手前ゲート7:45→ふれあいの森取付7:58→8:25仁田小屋8:30→1150M作業小屋8:45→\\
→9:25イヌブナ平9:30\\→松葉沢ノ頭10:55→\\→11:25索道残骸広場11:40→和名倉山頂12:40
→ナシ尾根分岐13:00→13:05岳樺荒地13:20→索道残骸広場13:35→\\→松葉沢ノ頭13:55→\\
仁田小屋ノ頭14:20\\14:30イヌブナ平14:40→\\→14:55 1150M作業小屋15:05→15:18仁田小屋
15:28→ふれあいの森取付15:45→15:57大洞橋手前ゲート
記録  以前より、仁田小屋尾根には興味を持っていたのだが、前週登ったmina○さんの報告を見て、早速出掛けたのであった。前日に雪が降ったため、和名倉山名物笹藪に雪が被り、少々難儀したが、無事往復することが出来た。市ノ沢・惣小屋沢溯行時の下山ルートとして、利用価値は高そうだ。

【12月13日】 快晴のち晴
 秩父市のコンビニで食糧等を調達し、大滝村落合橋から、R140の旧道に入ると、所々うっすら雪が覆う。二瀬ダム上は、凍結しているので、慎重に通過する。その後は、幸い雪が残る場所は無かった。

 三峰道路と分かれ、大洞林道に入ってからは、今年6月の大洞井戸沢偵察時に、タイヤがパンクした道でもあるし、先週mina○さんも同様の目に遭ったそうなので、慎重に走行する。例によって、鮫沢橋から先は、新しい落石が多いので、特に要注意だ。無事、大洞橋手前ゲートに到着する。

 大洞橋を渡り、大洞林道を歩けば、うっすら雪化粧のカバアノ頭(前仙波)が見える。15分ほど歩くと、「ふれあいの森」の看板のある取付点に至る。梯子を登って山道に入る。ジグザグ登りで小尾根に取り付き、途中作業小屋を見て、杉林に沿って登って行く。植林帯の踏跡と錯綜するが、一番踏まれている所を辿れば良いだろう。

 かなり登ってから、杉林の中を、左手へトラバースが始まり、やがて仁田小屋沢沿いの新築仁田小屋が見えてくる。標高1070M付近であろうか、雲取山の眺めも良く、水場完備の羨ましい小屋だ。さらにトラバースを続け、1150M付近で松葉沢左岸尾根上の作業小屋に至る。ここで、松葉沢から登ってくる道と合流する。

 ここからは、尾根沿いに登って行くのだが、途中からかなりの急登となる。苦しい登りをこなして、尾根が広くなると、笹藪がちらほら現れる。やがてイヌブナの大木のある広場、イヌブナ平に至る。ここから笹藪が本格的に始まるようなので、雨具上下を着込み、タオルでほっかむりしてヘルメットを被る。ザックカバーも装着する。熊鈴はザックから外して、肩紐に着ける。

 笹藪を漕ぐたび、葉に薄く被さった雪が落ちてきて、濡れるし冷たいし、もう大変。近くで、中型の動物と思われる、ガサガサ音がして、熊かと一瞬肝を冷やす。急登が始まると、笹のトンネルとなってしまい、足元はズルズル滑るし、大いに体力を消耗する。「一歩の森」と呼ばれる、植樹のための切り開きでは、少しウロウロしてしまう。再び笹藪に突入し、しばらく進むと、右手から登ってくる踏跡らしきものがあるのを確認する。雪が覆っているので、ハッキリとは判らないが、大洞橋からの踏跡に続くのかも知れない。

 やがて尾根に乗り、1555仁田小屋ノ頭に気付かないまま通過し、休憩もままならず歩き続ける。しばらくは、あまりアップダウンの無い笹藪尾根道だ。笹藪を漕ぎながら、少し高度を上げると、開けたカラマツ林に出る。雪が積もっているため、何処でも歩けるが、何となく踏跡っぽい所を辿って、1776松葉沢ノ頭に至る。

 この辺は、地形がべちゃんこなので、要注意だ。北へと向きを変え、適当に下って行く。なだらかな鞍部には、青いシートの掛かった物資が置いてある。ここから先の笹藪は、激藪なので覚悟が必要だ。あまり酷いので、他にルートがあるのかと捜したが、やはりそれらしい赤ビニテ(mina○さんが着けた?)のルートしか無さそうだった。

 やっとのことで、1780索道残骸広場に至る。ここで少し古い赤ビニテに誘われて、東へ進むと、刈払いされた急降下する踏跡が東南東へ続く。これは一体何だろう。登ってきた笹の激藪を、迂回するルートかも知れない。とすると、青シートの鞍部に続いているのだろうか。途中で引き返すが、登り返しがキツかった。

 気を取り直して、索道残骸広場から北へ緩く下ると、笹藪から次第に解放されて、疎林帯を登るようになる。やがて、尾根の右手に岳樺、左手はカラマツ林となり、1900M付近では、荒地斜面が広がる。皮肉にも、この荒地斜面が雲取山方面の展望を与えてくれる。

 さらに登ると、樹林が濃そうなナシ尾根との分岐となり、西へと続く尾根を辿って、快適な雪の疎林を歩き、和名倉山頂を目指す。この辺り、積雪5-10cm程である。最後に密林の斜面となり、マーキングを拾いながら、山頂の切り開きに至る。三度目の山頂は、雪の上に既に数人のトレースが付いていた。

 時間が気になるので、すぐに下山開始。マーキングを加えながら、往路を戻る。1900M岳樺横の荒地斜面で、カメラを出して雲取方面を撮影する。登りに苦労した笹藪も、下りはさほど苦労なく通過して行く。往きには気付かなかった、1555仁田小屋ノ頭の三角点も確認する。イヌブナ平で少し休憩し、松葉沢左岸尾根を急降下すれば、1150M作業小屋だ。

 薄暗い杉林の中をトラバースして、仁田小屋まで進み、ベランダから雲取山を撮影する。再び杉林の中の道を下って、大洞林道に下り着く。大洞橋の北側、大洞本流左岸に続く道に少し入ると、登って行く踏跡らしきものがあった。これは、1201Pを経て、仁田小屋ノ頭に続くのかも知れない。一度探索してみたいところだ。

 車に戻り、大洞林道を、落石を避けて慎重に下って行く。二瀬ダム上の車道の凍結も、完全に融けていた。

アルバム

ゲート先の大洞橋
大洞林道から見上げる
カバアノ頭(前仙波)
ふれあいの森から
登山道に取り付く
新築され、更に増築中?の仁田小屋
イヌブナ平の目印の木
ナシ尾根分岐下1900M岳樺横荒地で
芋ノ木ドッケ・雲取山方面を望む
同じく雲取山と三ッ山
雪の和名倉山頂には
既にトレースがあった
和名倉山東の稜線にて
積雪は5-10cm程度
1900M岳樺横荒地で
雲取山方面
同じく三ッ山方面
同じく長沢背稜・霧藻ヶ峰方面
同じく仁田小屋ノ頭方面
仁田小屋の様子
仁田小屋から雲取山

表紙
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