北穂高岳東稜(北ア)

date 1997/8/9 雨
コース 涸沢〜東稜〜北穂高岳〜南稜〜涸沢
実働 3h20m。
メンバー すうじい(単独)
概要 霧雨と風の中、東稜登って、奥穂は止める
行程 →:山道、:溯行、\\:藪漕ぎ
【8月9日】 雨
涸沢7:25→東稜のコル8:35→ゴジラのコル9:10→北穂高岳9:30→10:45涸沢
記録  涸沢に定着してから、殆ど連日の雨で、またボランティア活動に専念していたこともあり、欲求不満がたまっていた。今にも降りそうな雲行きではあったが、朝食後に、半日の予定で、東稜に出掛けた。

 今朝は雨が降っておらず、北穂沢のゴルジュの辺りまでは、見えている。北穂南稜コースを目指す、Sd師匠の一行が出発した後、軽装で出掛ける。

 涸沢小屋のテラスでゆっくりしている彼らを追い越し、北穂沢ゴルジュ上の巨岩帯で、東稜へのトラバースルートを捜す。例のY字雪渓のルンゼがどこなのか、ガスの中で全く見当が付かない。雨が降り出したので、雨具の上を着る。

 意を決して、例年になくやせ細った雪渓を横切り、ザレた扇状地状に取付いてみる。ガレの中で、一羽のライチョウと出くわす。迷惑そうな様子であった。草付を登って行くと、Y字状の二俣ルンゼとなり、右に入る。全く雪渓が消えているので、いつものルンゼだという感覚が、今一つしない。階段状をサクサク登って、めでたく東稜のコルに出た。

 視界が悪いので、なるべく稜線に忠実に行く。高度感は無いが、岩が濡れているので、結構いやらしい。ゴジラの背の核心部では、風もあって、少々難儀したが、風の息を読んで、無事通過する。

 ゴジラのコルへの下降は、稜線の壁も、クラック凹角も、滑りそうなのでやめて、北側の大岩を下巻く。ここからは、なるべく踏まれたルートを辿るが、ザレでは足元が崩れ易く、結構神経を使う。

 北穂小屋の直下まで来ると、ルートは右へトラバースし、踏跡がハッキリしなくなる。やがて、キレットからの登山道に出て、改築されたという北穂小屋に至る。

 そのまま、北穂高岳北峰を通過し、分岐から南峰稜線に登り返して、奥穂への道を辿ろうとする。だが、雨が降って視界は悪いし、風は強いし、人影は無いし、弱気になって引き返す。分岐までの途中、奥穂を目指す根性カップルとすれ違う。

 南稜コースを下り始めた所で、Sd師匠の一行4名と出逢う。元気な人達だ。挨拶を交わした後、どんどん下る。例の鎖場では、遅いパーティがいたので、横をクライムダウンした。ゴーロとお花畑をひたすら下って、涸沢に戻る。

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